EECワークショップ、政策の安定性の担保や対象業種の拡大を政府が発言

(タイ)

バンコク発

2018年08月20日

ジェトロは8月10日、タイ工業省、バンコク日本人商工会議所(JCC)と共催で、「東部経済回廊(EEC)ワークショップ」をバンコクにおいて開催した。

現在、タイで最も注目を集めているEEC政策に関して、在タイ日系企業が抱く疑問点を解消し、EEC政策のさらなる周知を図ることで、EEC政策への信頼感を高め、同地域への投資につなげることが今回の趣旨だ。参加者の約100人は熱心に耳を傾けていた。

本ワークショップでは、菅田道信JCC会頭の開会あいさつ、ウッタマ工業相の来賓あいさつの後、パネルディスカッションが行われた。パネリストであるカニットEEC事務局長、ドゥアンジャイ・タイ投資委員会(BOI)長官、クリタヤポーン・タイ工業団地公社(IEAT)副総裁、パトリシア財務省歳入局副局長によるEEC政策に関するプレゼンテーションに続き、日系企業参加者から事前に寄せられた質問に対して、パネリストから一問一答形式による質疑応答が行われた。

パネリストからは、EEC政策における投資恩典の具体的な手続きや、今後のEEC政策の方向性などについて一問一答形式により説明があったほか、既存のBOIの恩典とEECの新たな恩典の双方を享受するためのBOIに対する申請と歳入局に対する申請手続き方法など、実践的な内容についても説明した。

また、タイ政府としては、2019年2月ごろに予定されている総選挙で政権が代わったとしても、EEC政策が頓挫することはないように政策の安定性を担保するといった発言や、現在10の重点産業に限定されている対象業種の拡大についても、検討しているとの発言があった。

写真 左からカニットEEC事務局長、ドゥアンジャイBOI長官、クリタヤポーンIEAT副総裁、パトリシア歳入局副局長(ジェトロ撮影)

(阿部桂三)

(タイ)

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