遼寧省初の知財権仲裁院が大連市に設立

(中国)

大連発

2018年08月08日

大連市仲裁委員会は7月26日、知的財産権に関する仲裁を専門に扱う「大連知的財産権仲裁院」を設立した。遼寧省に知的財産権仲裁院が設けられるのは初めてで、中国(遼寧)自由貿易試験区の大連エリアに設置された。

同仲裁院は同委員会傘下の機関として、著作権、商標権、特許権およびその他の知的財産権に関する案件の受理・裁決のほか、知的財産権に関する法律相談サービスなども行う。知的財産権に関する案件は専門性が高いため、同委員会は外部の専門家を活用し、迅速かつ有効な処理を目指している。大連市知的財産権協会や関連の企業、大学、弁護士事務所とも連携する方針だ。

遼寧省政府は2016年、知的財産権保護体制の整備に向けた取り組み方針を正式に打ち出し、これを受け知的財産権局は2017年5月21日、「中国(遼寧)自由貿易試験区の知的財産権の業務を強化する若干の意見」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公布した。同試験区における著作権、商標権、特許権、集積回路設計権および営業秘密などに関する行政管理体制や法律執行体制の整備、ならびに知的財産権の保護を管轄する専門機構の設立などを求めた。

また、遼寧省政府は2018年2月1日、「遼寧省知的財産権保護弁法」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公布し、知的財産権保護の強化に当たり政府管轄部門の果たすべき役割や重点分野における知的財産権保護の強化や法律執行体制などを明確化した。

(呉暁東)

(中国)

ビジネス短信 87e6d75658b45e38