6月のEU、ユーロ圏の失業率は横ばい

(EU、ユーロ圏)

ブリュッセル発

2018年08月08日

EU統計局外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(ユーロスタット)は7月31日、2018年6月のEU28カ国全体の失業率(季節調整済み)は前月から横ばいの6.9%だった、と発表した。ユーロ圏19カ国も横ばいで8.3%だった。失業者数でみると、前月からユーロ圏で1万4,000人増え、EU全体としては約4,000人の増加となった。

失業率が最低のチェコは上昇に

6月の失業率を国別でみると、チェコが2.4%と最も低かったものの、前月から0.1ポイント上昇した(表参照)。スペインが15.2%と最も高かった(ただし、6月のデータが未発表のギリシャは4月時点で20.2%)。

表 EUおよび加盟国の失業率

失業率が前月比で改善した加盟国は、ポルトガル(7.0%→6.7%)、スペイン(15.4%→15.2%)など。一方、悪化したのは、イタリア(10.7%→10.9%)をはじめ、チェコ(2.3%→2.4%)、オーストリア(4.6%→4.7%)、クロアチア(9.1%→9.2%)。

6月のEU28カ国全体の若年層の失業者数は前月から9,000人増加し341万5,000人となった。このうち、ユーロ圏19カ国は241万2,000人で、前月から1,000人の減少となった。

加盟国別にみると、フランス(57万5,000人、若年層失業率20.4%)、スペイン(51万2,000人、34.1%)、イタリア(50万5,000人、32.6%)の失業者数が引き続き大部分を占めた(6月のデータが未発表の英国は4月時点で50万1,000人、11.7%)。

上記3カ国以外では、クロアチア(22.7%)で若年層の失業率が20%を超える高水準の失業率となった(6月のデータが未発表のギリシャは4月時点で42.3%、キプロスは3月時点で22.3%)。

(大中登紀子)

(EU、ユーロ圏)

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