上半期の新車販売台数、24.3%増で過去最高に

(チリ)

サンティアゴ発

2018年07月17日

チリ全国自動車産業協会(ANAC)によると、2018年上半期の新車販売台数は前年同期比24.3%増の20万2,130台で、過去最高を記録した。また月ごとの販売台数は、2016年5月以降、26カ月連続で前年同月比プラスを記録している。

メーカー別ではシボレーに次いで、前年同期比35.6%増を記録したスズキが2位となり、ここ数年シボレー、現代、起亜が維持していた上位3社に変動が起きた(添付資料参照)。そのほか、マツダが38.9%増で7位、フォルクスワーゲン(VW)が41.0%増で10位、クライスラーが94.4%増の14位、中国のチェリー(奇瑞汽車)が37.2%増の15位と、いずれも前年同期比で大きく伸ばしている。

新車販売台数が好調な要因としてANACは、過去4年の経済低迷からの回復によるポジティブな消費者心理、自動車メーカーや銀行による活発な融資制度、の2点を挙げ、投資や貿易の活性化に伴い、バスやトラックなどの商用車需要が伸びた点にも触れている。スズキチリのペドロ・セライ代表は「好調な経済、為替、当社の豊富な車種のラインアップなどさまざまな要因により素晴らしい結果となった」とコメントしている。

今後の見通しに関してサンティアゴ商工会議所(CCS)のジョージ・レベル調査部長は「上半期ほどではないものの、好況感は下半期も継続する」としている。ANACのロベルト・マリスタニー会長は、2018年の販売総数の見通しを過去最高の42万台と発表している。

(中山泰弘)

(チリ)

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