EC市場が拡大、2017年は35%増

(ルーマニア)

ブカレスト発

2018年07月31日

ルーマニア・オンラインストア協会(AROM)によると、2017年の電子商取引(EC)の総額は前年比約35%増の20億8,000万ユーロだった(サービス、航空券、旅行などを除く)。小売市場全体に占めるECのシェアは5.6%と、2016年の4.0%から拡大した。

EU統計局(ユーロスタット)が毎年発表している情報通信技術(ICT)利用調査によれば、ルーマニアのインターネット利用者のうち、過去1年間にオンラインストアで商品を購入した経験がある人の割合は2017年で23%と、モンテネグロ、マケドニアに続き、欧州で3番目に低い(添付資料参照)。しかし、2016年に5,000店だったオンラインストアは2017年に7,000店、2018年には1万5,000店まで増加するなど、EC市場の拡大が見込まれている。

オンラインストアを過去1年間に利用した人が購入したことがある品目をみると、衣類(75%)、家庭用品(23%)、旅行・宿泊(17%)、本(雑誌、電子書籍などを含む、16%)、電気機器(15%)、イベントのチケット類(15%)、映画・音楽(10%)の順電気機器、衣類・美容製品、インテリア製品、電子書籍、育児関連商品などが売り上げを伸ばしている。

ルーマニア最大のオンラインショップ、エマッグ(eMAG)を運営するダンテ・インターナショナルの2017年の売上高は前年比34%増の約エマッグによれば、売れ筋は携帯電話、家電(テレビなど)、電子機器(スマートウオッチなど)、子供用アクセサリー、自動車用品などだった。2018年は、スポーツ用品、化粧品、DIY、家具、装飾品なども大きく伸びる可能性があるという。エマッグは2017年、ECの迅速な発展を推進するため、人材、物流、技術、国際開発の4つの分野を中心に追加投資を実施し、2018年は、国内の物流センターの新設を含む1億2,000万ユーロを投資すると発表している。また、オンラインマーケティングのためのオンラインセミナー(ウェビナー)などを主催する「エマッグ・アカデミー」も設立する予定という。

(ミンドル・ユニアナ)

(ルーマニア)

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