日本産和牛がアルゼンチンに初上陸、首都でお披露目

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2018年07月26日

日本とアルゼンチン間では6月28日に相互間の牛肉輸出が可能になり、7月20日に日本産和牛が首都ブエノスアイレスに到着した。アルゼンチンにとっては、日本産和牛の最初のお披露目だ。

アルゼンチン牛肉の対日輸出も始まる

また、アルゼンチン南部パタゴニア産の牛肉が7月23日にブエノスアイレスから日本向けに空輸された。最初に空輸で200キロ、その後船便で10トンの日本向け輸出が予定されている、と現地メディア(電子メディアInfobae7月23日)で報じられている。マクリ大統領は23日付のツイッターに日本語で「ビッグニュース!今日ブエノスアイレスから日本にアルゼンチン産牛肉が初出荷されました。2国間関係強化のこの一歩に大変喜んでおります」とお祝いのメッセージを投稿するなど、自国産牛肉の新規市場開拓の成果を喜んだ。

両国間で6月28日に牛肉の輸出が可能になってから、1カ月も満たない期間での商業ベースによる輸出の実現は異例、との指摘もある。2018年は日亜修好通商条約120周年といった節目の年に当たり、7月27日からはブエノスアイレスでG20農業閣僚会合が開かれる。そうした中、両国政府および関係機関が連携して日本とアルゼンチン両国に向けた輸出の円滑化に取り組んだ成果ともいえる。

7月26日には、ジェトロがアルゼンチン向け日本産牛肉の輸出解禁に伴う日本産食材プロモーションイベントをブエノスアイレスで開催する。1人当たりの年間牛肉消費量が約60キロに上回るアルゼンチンにおいて、現地高級レストランシェフやホテル関係者に対して日本産和牛がどのような評価を得るのか試されようとしている。

写真 到着した和牛 (IFISA社提供)

(紀井寿雄)

(アルゼンチン)

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