チュニジアがCOMESAに加盟、経済関係の多様化を期待

(チュニジア)

パリ発

2018年07月25日

チュニジアは7月18日、東南部アフリカ市場共同体(COMESA)に加盟、20番目のメンバー国となった。18、19両日にCOMESA本部があるザンビアの首都ルサカで開催された第20回COMESA政府・首脳会議で、ハマイエス・ジヒナウイ外相が加盟条約に調印。2016年1月の申請から2年半を経て加盟が実現した。

COMESAは、東部アフリカ地域で1981年に設立された特恵貿易地域が母体となり、1994年に発足した。20カ国の総人口は6億2,500万人を数え、GDP総額は1兆2,000億ドルに上る。2017年のチュニジアとCOMESA諸国間の貿易総額は7,064億ユーロを記録している。

チュニジアは2011年の革命後、それまでの欧州依存型経済からの脱却を目指し、新市場の開拓と新たな投資先としてサブサハラアフリカ諸国との関係強化を進めている。COMESA加盟により、特に基礎インフラ、情報通信技術(ICT)、教育、医療、食品、工業、会計といった分野でメンバー国との関係の強化が期待されている。

なお、今回チュニジアに続いてソマリアも加盟を果たし、COMESAは21カ国からなる自由貿易地域となった。

(渡辺智子)

(チュニジア)

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