BMW、瀋陽市に3拠点目の完成車工場を建設

(中国、ドイツ)

大連発

2018年07月18日

BMWは7月9日、ベルリンで合弁先の華晨汽車集団(遼寧省瀋陽市)と長期の発展に向けた枠組み協議書を締結した。合意内容には、継続的に投資・生産を拡大し、ドイツのインダストリー4.0と中国の製造業のさらなる発展に向けた連携を促進し、第三国の市場を開拓することなどが盛り込まれている。瀋陽市に3拠点目の完成車工場を建設することも決定した。

新工場は瀋陽市鉄西区の中独ハイエンド設備製造産業園に建設される。生産する車種や稼働時期などの詳細は公式に発表されていないが、複数の現地報道によると、エコカーの生産が中心となり、初期段階ではBMWの初の電気自動車(EV)となる「BMW ix3」を生産するとの見方が強い。同車種は4月の北京モーターショーで初披露されている。

BMWは2003年に、華晨汽車集団と合弁企業(華晨BMW)を設立した。同市の大東区と鉄西区に完成車工場があり、年産能力は45万台、2017年の完成車の販売台数は前年比29.8%増の約40万台に達した。

また、華晨BMWはエコカー重視の姿勢を鮮明にしており、2017年10月にエコカー用バッテリーの研究開発と生産を行う「動力電池センター」を同市で稼働した。さらに、2018年5月に同センターの2期目の事業を着工した。「BMW ix3」向け電池を生産する予定で、2020年の稼働を目指す。

(呉暁東、呉冬梅)

(中国、ドイツ)

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