2019年1月から関税を大幅に撤廃・引き下げ

(ウズベキスタン)

タシケント発

2018年07月09日

ウズベキスタン政府は2019年1月1日以降、新関税率を導入する。全体の44.9%に相当する3,410品目について関税が引き下げられ、うち200品目以上は0%となる。一方で、乗用車など、関税が引き上げられる品目もある。2017年10月に続く関税の見直しとなる(2017年10月16日記事参照)。物品税も見直される。

新関税率および物品税率は、大統領決定PP-3818号「ウズベキスタン共和国対外経済活動の改正および関税率規則体系の向上のための将来的な措置について」(2018年6月29日付)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにおいて確認できる(ロシア語。リンクが開けない場合、URLはhttp://lex.uz/pdfs/3802366)。

輸送機器の多くは関税引き上げに

関税引き上げ品目のうち輸送機器については、トラクター(HSコード8701)の関税が5%から30%、同中古は5%→70%プラス排気量1cc当たり3.0ドル、乗用車(ガソリンエンジン、排気量1000cc未満)(HSコード870321)が30%→30%プラス排気量1cc当たり1.8ドルで、排気量によって段階的に従量税分が引き上げとなり、排気量3000cc以上の乗用車の関税は30%プラス排気量1cc当たり3.0ドルとなる。ただし、車両価格4万ドル以上で生産後2年以内の乗用車は0%関税だが、物品税20%が適用される。また、電気自動車(HSコード870380)の関税は30%→0%となる。

大統領決定PP-3818号によれば、2018年9月1日以降、OECD加盟国で登録された認証機関の発行する認証があれば、ウズベキスタンへの輸入に当たり強制認証の取得は不要となる。

さらに、従来適用されてきた通関関係の優遇措置の見直しが2018年9月1日までに行われる。優遇措置の撤廃によって、国庫収入の増加を図るためだ。インターネットメディア「sprt.uz」(7月2日)によれば、国家税関委員会第1副議長ジャスール・アリポフ氏の談話として、「関税や物品税、通関手数料収入のうち、約75%が優遇措置の対象となっており、その金額は2018年上半期だけで17兆7,000億スム(約22億ドル、1ドル=約8,000スム)」に上っている」と紹介している。

(下社学)

(ウズベキスタン)

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