農業資機材の商談会を開催、日本企業の市場開拓を支援

(エチオピア)

アディスアベバ発

2018年07月23日

エチオピアでは、農業はGDPの4割、国内雇用の7割を占める基幹産業だ。近年では、花卉(かき)・園芸作物の生産・輸出拠点として注目されており、アフリカでケニアに次ぐバラの輸出国となっている。

エチオピア国内には農産物・食品加工の集積を目指す工業団地などが整備されつつあり、国連工業開発機関(UNIDO)などが支援している。慢性的な外貨不足などの懸念もあるが、中央銀行は肥料・農業資機材を外貨割当の優先分野の1つに定めている。エチオピア政府は輸出拡大と外貨収入の増加に力を入れており、農業関連分野の産業高度化や輸出拡大に貢献し得る農業資機材・技術・サービスを農業セクターに供給することには商機がある。

ジェトロは7月12~13日にアディスアベバ市内で、農業資機材の市場展開を検討する日本企業の支援を目的として、当地企業を対象とした商品・技術紹介セミナーおよび個別商談会を開催した。日本企業5社はセミナーで、自社製品をプレゼンテーション形式で紹介した。エチオピアの農産品関連メーカーや卸売業者など86社が出席し、熱心に耳を傾けていた。個別商談会にはエチオピア企業13社が参加し、日本企業と延べ24件の商談を行った。このほか、園芸作物生産・輸出者組合との面談、種子販売の小売り現場訪問、バラ農園の訪問も行った。

エチオピア企業からは「普段あまり関わりのない日本製品の情報を知ることができ、とても有意義な機会だった」、日本企業からは「エチオピアの農業分野が抱える課題と方向性を知ることができた」「自社の製品に興味を持つ企業と交流ができたことで今後のビジネスにつなげるきっかけになった」との声が聞かれた。

写真 セミナーで日本企業の説明に耳を傾ける参加者(ジェトロ撮影)

(脇田陽平)

(エチオピア)

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