メルコスールとコロンビアがサービス貿易協定に署名

(コロンビア、ブラジル、南米南部共同市場<メルコスール>)

サンパウロ発

2018年07月26日

第13回太平洋同盟首脳会合に合わせてメキシコを訪問していた、コロンビアのマリア・グティエレス商工観光相と、ブラジルのマルコス・ジョルジ商工サービス相ら南米南部共同市場(メルコスール)諸国の閣僚は7月23日、メルコスールとコロンビアの間のサービス貿易の拡大に向けた新たな協定に合意し署名を行った。

コロンビアとメルコスールとの間の通商に関する取り決めは、主として物品貿易に関して規定されている経済補完協定(ACE)72号が既に存在しているが、今回署名されたものは、同72号の内容をサービス貿易の分野に拡大するため、新たに追加議定書として付加されるもの。

ブラジルの商工サービス省の発表によれば、署名されたサービス貿易協定は、市場アクセス、内国民待遇、追加的な約束、自然人の移動、約束表の修正、国内規制、資格などの承認、透明性、支払い・資金移転、腐敗対策、特定の約束表、見直し規定、紛争解決などの広範な事項について規定するものとしている。また、協定には、金融サービス、電気通信サービス、支払い・資金移転、自然人の移動に関する事項を規定した付属書が包含される。

ブラジルのマルコス・ジョルジ商工サービス相は、今回のサービス貿易協定を「メルコスールとコロンビアの通商関係に法的安定性を与えるもので、通商のさらなる拡大をもたらすものだ」として期待を表明するとともに、メルコスールが現在進めているEU、欧州自由貿易連合(EFTA)、カナダ、韓国との通商交渉や、ブラジルがチリ、メキシコとの間で進めている2国間交渉でもサービス貿易分野の交渉に鋭意取り組んでいる旨を述べた。

(岩瀬恵一)

(コロンビア、ブラジル、南米南部共同市場<メルコスール>)

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