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EU米国首脳会談、摩擦から協調の道探る共同声明

(EU、米国)

ブリュッセル発

2018年07月26日

欧州委員会のジャン=クロード・ユンケル委員長は7月25日、米国のドナルド・トランプ大統領とホワイトハウスで会談し、共同声明で、通商関係強化について合意したと発表した。また、「WTOの改革」でも連携を強化する方針で一致。これまでの鉄鋼・アルミニウムをめぐる緊張関係から一転し、協調の道を模索する。

WTO改革でも協力する方針を確認

今回の共同声明によれば、両首脳は以下の4項目で合意したという。

  1. 通商関係の強化:「自動車以外の工業品に関する関税・非関税障壁・補助金の撤廃」に向けて協力することで合意。さらにサービス貿易や化学・医薬品・医療機器のほか、大豆などについても、障壁を減らし貿易拡大を進めるとし、市場開放と投資拡大、双方のさらなる繁栄につなげるとともに、公正かつ相互的な通商関係構築に取り組む。
  2. エネルギー分野での戦略的協力:EU側はエネルギー調達ソースの多様化のために、米国からの液化天然ガス(LNG)輸入の拡大を目指す。
  3. 国際基準の形成に向けた対話緊密化:行政の非効率性を改め、コストを抑え、貿易を円滑化するための国際基準の形成に向けた緊密な政策対話の機会を創出することで合意。
  4. 不公正貿易慣行の排除:世界の不公正な貿易慣行から欧米企業を保護するため、協力を進めることで合意。また、WTO改革を進めるために協力する。特に知的財産権侵害や強制的な技術移転、工業製品分野の補助金、国営企業がもたらす市場歪曲(わいきょく)、そして、供給過剰力の問題への対応で連携を図る。

これらの合意事項の実現のために、速やかに政策顧問レベルで構成する上級運営委員会を立ち上げる。また、(貿易摩擦の発端となった)米国による鉄鋼・アルミニウムの追加関税問題と、これに対するEUの対抗措置の問題については、解消に向けて取り組むとしている。

なお、ユンケル委員長に同行し渡米している欧州委のセシリア・マルムストロム委員(通商担当)(2018年7月23日記事参照)は今回の会談について、EU・米国間の通商関係の「新しいページを開いた」とツイッターに投稿した。また、訪米中のマルムストロム委員と会談した米国のポール・ライアン下院議長は「われわれは連携して、中国のような国の不公正貿易慣行を排除する。これ以上の通商摩擦の悪化を回避しつつ、関税や非関税障壁の低減を目指す方策について協議した」とツイッターでコメントした。

(前田篤穂)

(EU、米国)

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