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政策金利を1.0%に引き上げ、インフレ通貨安を警戒

(チェコ)

プラハ発

2018年06月29日

チェコ国立銀行(中央銀行)は6月27日の金融政策決定会合で、政策金利を0.25ポイント引き上げ1.0%とすることを決定した。利上げは2017年8月以降小刻みに実施され(2018年2月9日記事参照)、今回を含め10カ月間で0.95ポイント(0.05%から1.0%へ)引き上げられた。また、ロンバードレート(債券担保貸付金利)は0.50ポイント引き上げ2.0%に、ディスカウントレート(割引率)は0.05%に据え置かれた。

今回の利上げの理由は、インフレ懸念と通貨コルナ安の傾向。5月のインフレ率は前年同月比2.2%と、4月から0.3ポイント上昇し、国立銀行が目標とする2.0%を上回った。インフレ圧力となっているのが、長期にわたる低失業率と人材不足による急速な賃金の上昇だ。5月の失業者数は1997年7月以降で最も少ない約23万人と、前月比で約1万3,000人減少。2018年第1四半期の賃金上昇率は前年同期比で8.6%に達している。さらに外的要因として、原油価格の上昇がドルの対ユーロ高の傾向も伴い、継続的なインフレ要因となることが予想される。

一方、コルナの対ユーロ為替レートは、4月半ば以降コルナ安で変動し、4月16日の1ユーロ=25.26コルナから、6月26日には25.90コルナにまで下落した。国立銀行は、対ユーロのレートを2018年の年間平均で25.0コルナ、2019年は24.4コルナと想定する。イジー・ルスノク総裁は、「こうした予測値は決して目標値ではない」と強調し、「今回の金利引き上げは、この予測から大きく逸脱した状況にある為替レートの修正を図り、輸入価格上昇によるインフレを抑えることが目的」と説明している。

6月27日、コルナの対ユーロ為替レートは、国立銀行の利上げ決定を受けて、前日の25.90コルナから25.77コルナに上昇したものの、28日には26.00コルナに反落した。

さらなる利上げの可能性に関してルスノク総裁は、「今後のマクロ経済状況をみて判断する」と慎重な姿勢を示した。

(中川圭子)

(チェコ)

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