韓国、アフリカに2年間で50億ドルの支援を約束

(アフリカ、韓国)

ラバト発

2018年06月08日

第6回韓国・アフリカ経済協力会議(KOAFEC)が5月22~24日にかけて韓国・釜山で開かれた。KOAFECは2006年から隔年開催されており、今回はアフリカ開発銀行(AfDB)の年次総会と併催された。AfDBのアキンウミ・アデシナ総裁や韓国の金東ヨン(キム・ドンヨン)経済副首相兼企画財政部長官をはじめ、アフリカ54カ国から閣僚や政府関係者、国際機関、民間企業、メディアなど約4,000人が参加した。

会議は「アフリカと第4次産業革命:リープフロッグ(注1)への好機か」をテーマに、アフリカ経済開発における6つの優先分野である、インフラ、IT、人的資源、知識共有、農業開発、グリーン成長(注2)について話し合われた。共同宣言外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、アフリカにおける第4次産業革命の実現が考えられる分野として、アフリカで将来的に成長が期待できる農業分野と韓国が強みを持つ情報通信技術(ICT)の専門知識を結び付けた「スマート農業」などが取り上げられた。また、韓国の経済発展の経験を共有することは、アフリカ諸国が技術格差を縮小し、貧困を根絶することに寄与するとされた。

会議の共同宣言では、韓国政府はアフリカに対し今後2年間で50億ドルを支援するとうたっており、韓国の知識共有プログラムや経済開発協力基金(EDCF)、韓国輸出入銀行(KEXIM)などを活用するとしている。

(注1)発展段階を飛び越えて新しい技術を導入すること。

(注2)資源制約の克服と環境負荷の軽減を図りながら経済成長も達成すること。

(井上尚貴)

(アフリカ、韓国)

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