ビジネス環境改善の進捗状況を報告

(ラオス)

ビエンチャン発

2018年06月05日

ラオス計画投資省は5月29日、首都ビエンチャンで開催された世界銀行とアジア開発銀行(ADB)主催の上級マクロ経済ワーキンググループ会合(Executive Macroeconomic Working Group Meeting」において、投資環境改善に関する取り組みの進捗報告を行った。政府は2月に、世界銀行が毎年発表しているビジネス環境ランキング「Doing Business」の順位(注)の大幅な向上を目指すよう首相命令を発布(2018年3月7日記事参照)、各担当省は委員会を設け指標の改善に取り組んできた。

「法人設立」と「貿易」の項目における順位の改善を担当している商工省は、企業登録プロセスを簡易化する「2018年2月1日付首相命令(No.2/PM)に基づく企業登録に関する商工省大臣ガイドライン(No.0537/MOIC.DCR)」を5月4日付で発布した。「法人設立」分野では新規企業申請時に必要だった事務所の住所を不要とし、企業登録番号を申請後10日以内に発給できる手続きを7月1日から導入するとした。また「貿易」分野では民間企業や8県12国境での調査を実施し、自動車と鉄鋼の輸入、鉱物とコメの輸出手続き見直しについて関係省庁と協議し、不要なプロセスや書類の削減を検討していると説明した。

そのほか、公共事業運輸省では「建設許可」に関する手続きの見直し、エネルギー鉱山省では「電力確保」のための申請書類の削減や申請手続きの普及などに取り組んでいると報告があった。現状では担当省間の取り組みにばらつきがあるものの、引き続き改善に取り組む動きが確かめられた。

今回の会議で議長を務めたカムリエン計画投資省副大臣は「引き続き規則の改正と官民対話の取り組みを強化することで、各種手続きの迅速化、簡易化を実現することが重要」とまとめた。

(注)2017年10月発表のランキングでは、190カ国中141位だった。

(山田健一郎)

(ラオス)

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