ロサンゼルスの酒類鑑評会で焼酎のプレゼンスが拡大

(米国)

ロサンゼルス発

2018年06月12日

79年の歴史を持つ全米有数の酒類鑑評会「ロサンゼルス国際ワイン・蒸留酒鑑評会(Los Angeles International Wine and Spirits Competition)」のスピリッツ部門による2018年審査会が2018年5月、20人の審査員によるブラインドテイスティングによって行われた。審査結果が6月1日に発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますされ、焼酎による金メダル受賞が前年の20件から36件へとほぼ倍増した。

同鑑評会によれば、2018年のエントリー数は27カ国、142社、402商品で、前年、前々年とほぼ同規模だったが、日本からの出展企業は前年の12社から21社(うち初参加は10社)に増加した。同鑑評会は全米でも珍しい焼酎部門を2013年に設置しており、2018年からは焼酎部門の中に新たに原酒分類を設けるなど、焼酎に力を入れている。このような試みもエントリー数増加につながったとみられる。

焼酎部門の最高賞である「Best of Shochu」には94ポイントを獲得した町田酒造(本社:鹿児島県大島郡)の黒糖焼酎「里の曙GOLD原酒」が選ばれた(注)。同社は初エントリーでの受賞で、スピリッツ全体でも3位という好成績を収めた。金メダル受賞数の県別内訳上位は鹿児島県15、大分県7、長崎県3、熊本県3、福岡県3だった。また、酒類販売において重要なパッケージを審査する部門では、全19件の受賞のうち、焼酎が3件(大分県、鹿児島県、宮崎県の各メーカー)を占めた。

今回初参加した、町田酒造を含む10社は、いずれもジェトロの紹介をきっかけに参加を決めた。

(注)過去5年間の最高賞受賞者は、2013年が繊月酒造(熊本県、米焼酎)、2014年が山元酒造(鹿児島県、芋焼酎)、2015~2017年が三和酒類(大分県、麦焼酎)だった。

(西本敬一)

(米国)

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