たばこの内国税額をインフレ率に連動

(アルゼンチン)

米州課

2018年06月15日

アルゼンチン政府は6月5日、政令506/2018号を公布し、内国税法(法律24674)を改正した。これは2017年末に可決され、2018年3月1日に施行された税制改革法(法律27430)に基づくもので、内国税率をインフレ率に伴い四半期ごとに改定することが盛り込まれている。今般公布された政令506/2018号によれば、たばこ(紙や葉など数種類)の場合、内国税額を2018年1月1日基準とし、当該四半期の累積インフレ率に連動させる。

ミニマムタックス額を少なくとも年4回改定

内国税は一般に奢侈(しゃし)税ともいわれ、アルゼンチン国内における特定の消費財の購入に対して課税される。税率は品目によって異なり、たばこは2018年3月1日に75%から70%に引き下げられたが、税額が28ペソ(20本入りの1箱当たり)未満の場合、28ペソ(約118円、1ペソ=約4.2円)がミニマムタックス額として設定された。本政令では公共歳入連邦管理庁(AFIP)が、国家統計センサス局(INDEC)の公表するインフレ率を指標にして、少なくとも1月、4月、7月、10月の年4回、ミニマムタックス額を変更する。

なお、税制改革法では、国民の健康増進を通じた社会保障費の削減を意識している。内国税の変更対象となっている品目としては、全体として増税となる見通しのたばこのほかに、アルコール飲料、砂糖を含む清涼飲料がある。

(志賀大祐)

(アルゼンチン)

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