モロッコの対コートジボワール投資強化

(モロッコ、コートジボワール)

ラバト、アビジャン発

2018年05月22日

コートジボワールの首都アビジャンで5月13日、「在コートジボワール・モロッコ企業懇談会」が開催された。この懇談会は、在コートジボワール・モロッコ商工会議所(CCIM-CI)が主催し、これまでのモロッコ企業のコートジボワール経済への貢献をたたえ、今後の同国でのプレゼンスを高めることを目的としている。

コートジボワールの投資促進機関CEPICIによると、過去5年間のモロッコからコートジボワールへの直接投資総額(認可ベース)は、約3億1,300万ユーロ(注)に上ると推計され、フランス、モーリシャスに次いで3位となっている。西アフリカ地域においては最大規模だ。2013~2015年に両国間で、経済分野を中心に約80の2国間協定を締結している。2015年には、モロッコの対コートジボワール投資額の割合はフランスの16%を上回り22%となった。

建設、金融、情報通信、農業、製薬などの分野で、大手モロッコ企業のコートジボワールへの進出が進んでいる。建設業のアドハグループは、これまで行っていたセメント製造事業に加えて都市開発事業にも参入。アビジャン市内2カ所で集合住宅の建設を行っており、うち1カ所は総戸数7,000戸を超える大型開発だ。コートジボワールの投資窓口には、毎年100社を超えるモロッコ企業が相談に訪れ、うち50社近くが設立に至っているという。

(注)金融・鉱業分野などの投資額を除く数値。

(井上尚貴、岡崎太)

(モロッコ、コートジボワール)

ビジネス短信 f4255a5eea89ebc5