2018年度の工業団地分譲価格を発表

(インド)

アーメダバード発

2018年05月02日

インド西部グジャラート州には、約50社の日系企業が進出している。ホンダ・モーターサイクルアンドスクーター・インディア(HMSI)は、同州の商都アーメダバード近郊に大規模な二輪工場を設立。同社にとってインドで4番目の工場となる。また、スズキ・モーター・グジャラート(SMG)も、HMSIの工場のほど近くに、2017年2月から第1工場が稼働しており(生産能力は年間25万台)、2019年初めから操業する第2工場や、計画中の第3工場を合わせて生産能力を年間75万台まで拡大する予定だ。

HMSIやSMGに近接するマンダル日本企業専用工業団地には日系の自動車部品メーカーなど9社が入居し、うち5社が稼働済みだ。同工業団地は、ジェトロが州政府と覚書を結び、日系企業への入居案内や各種手続きなどを支援している。同工業団地に入居する企業は、「日系企業の資本割合が51%以上であること」などの条件を満たす必要がある。

マンダル日本専用工業団地、サナンド工業団地の分譲価格は据え置き

グジャラート州政府傘下の組織で、同州の主要工業団地の開発を担うグジャラート州産業開発公社(GIDC)は4月1日付で2018年度の工業団地分譲価格を発表した。

マンダル日本企業専用工業団地の分譲価格は、フェーズ1〔約300エーカー(1エーカー=4,047平方メートル)〕については、1平方メートル当たり(99カ年リース)2,660ルピー(約4,260円、1ルピー=約1.6円)、フェーズ2(約100エーカー)については、2,900ルピーとそれぞれ前年度と変更はない。また、アーメダバード市内から約15キロ西に位置し、タタやフォードなどの自動車メーカーが入居し、日系企業も8社が入居するサナンドII工業団地についても、3,780ルピーで据え置かれた。その他、日系企業の進出先として有力なハロル(同州南部)でも1,320ルピーで据え置きとなったが、同州南部のダヘジ(1,520ルピーから1,680ルピー)、サイカ(1,650ルピーから1,820ルピー)を含めた他の工業団地については、10%程度値上がりとなった。

分譲価格については、毎年4月に改定されており、GIDCの土地割当が完了した時点での価格が適用されるため、入居企業においては、年度をまたいでの土地購入の手続きを行う場合には、購入価格上昇を織り込んだ事業計画を立てる必要がある。

同州の工業団地は、電力や道路などの産業インフラが他州に比べ整備されているため、インドへの新規進出を検討する企業や既進出日系企業の2次投資先として注目されている。

図 グジャラート州の主要工業団地

(丸崎健仁)

(インド)

ビジネス短信 d95a712ed173f96c