EU、ユーロ圏の3月の失業率は前月から横ばい

(EU、ユーロ圏)

ブリュッセル発

2018年05月11日

EU統計局(ユーロスタット)は5月2日、2018年3月のEU28カ国全体とユーロ圏19カ国の失業率(季節調整済み)は、それぞれ前月の7.1%と8.5%から変わらず、横ばいだったと発表した。失業者数でみると、前月からEU全体で約9万4,000人減少し、ユーロ圏でも約8万3,000人の減少となった。

失業率の悪化は1カ国のみ

国別でみると、チェコが2.2%と最も低く、スペインが16.1%と最も高かった(なお、最新値未発表のギリシャは2018年1月時点で20.6%)。

失業率が前月比で0.2ポイント以上改善した加盟国は、キプロス(9.5%→9.1%)が0.4ポイント、クロアチア(9.6%→9.4%)、マルタ(3.5%→3.3%)、オランダ(4.1%→3.9%)、ポルトガル(7.6%→7.4%)がそれぞれ0.2ポイント改善した。一方、リトアニア(7.3%→7.5%)は、前月から0.2ポイント悪化した。

3月のEU28カ国全体の若年層の失業者数は350万人となった。このうち、244万9,000人がユーロ圏19カ国の失業者だった。EU全体、ユーロ圏19カ国の若年層の失業者数は、前月からそれぞれ、3万3,000人、4万2,000人の減少となった。

加盟国別にみると、フランス(60万9,000人、若年層失業率21.5%)、スペイン(51万1,000人、35.0%)、イタリア(48万5,000人、31.7%)の失業者数が引き続き大部分を占めた(最新値未発表の英国は、2018年1月時点で48万7,000人、11.5%)。

また、これら3カ国以外にも、クロアチア(23.3%)とポルトガル(21.3%)で引き続き20%を超える高水準の失業率となった。加えて、3月のデータが未発表のギリシャが2018年1月時点で42.3%、キプロスも2017年12月時点で22.8%と若年層失業率が高い。

詳細は、EU統計局発表の統計外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照のこと。

(村岡有)

(EU、ユーロ圏)

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