大手商業銀行BCPがアフリカ開発銀行と協力

(モロッコ)

ラバト発

2018年05月21日

モロッコ大手商業銀行のバンク・セントラル・ポピュレール(BCP)は5月8日、アフリカ開発銀行(AfDB)とアフリカビジネス発展の促進を目的としたリスク分担協定に合意した。このリスク分担プログラム(注)は、アフリカの農業、工業、健康保健、サービス分野におけるビジネス需要の高まりに応えるもの。今後3年のうちに7億ドルの取引実現に寄与することを目指している。同プログラムはモロッコの銀行で初の試みだ。

BCPはモロッコの3大商業銀行の1つで、アフリカ展開を強化する戦略を掲げており、セネガルやコートジボワール、カメルーンなど西アフリカ地域10カ国に進出している。2018年2月にBCPは、フランス大手銀行バンク・ポピュレール・ケース・デパーニュとの間で、モーリシャスのマスカリン銀行の買収について合意し、モーリシャスとマダガスカルに拠点を設けると発表した。実現すれば北アフリカおよび西アフリカ地域でモーリシャスに拠点を設置する初めての銀行となる。

なお、AfDBの主な役割は、域内加盟国の経済・社会の発展に単独や共同で寄与することで、現在、54のアフリカ諸国(域内加盟国)と日本を含む26のアフリカ域外諸国(域外加盟国)から成る80の加盟国が出資している。

(注)Risk Participation Agreement(RPA)。

(井上尚貴)

(モロッコ)

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