欧州に関心高い佐賀の企業集まる-日EU・EPAビジネスセミナー-

(EU、日本)

欧州ロシアCIS課

2018年05月31日

ジェトロは5月22日、佐賀市で日EU経済連携協定(EPA)に関するビジネスセミナーを地元自治体などと開催した(注)。製造業者を中心に約40人の地元企業や自治体関係者がセミナーに出席した。

冒頭、ジェトロ佐賀貿易情報センター(ジェトロ佐賀)の清水幹彦所長は、地元企業の欧州に関連する貿易相談は年々増加しており、日EU・EPAに関しても大きな期待が寄せられていると述べた。その後、ジェトロ海外調査部欧州ロシアCIS課の田中晋課長が、EU市場の魅力や日EU・EPAの合意内容および活用について紹介した。

田中課長はまず、EU市場の魅力について、総人口約5億の市場規模を有する点、1人当たりGDPが高水準の国が多数ある点、世界に向けた発信力の強い欧州でのブランド確立により、他地域での展開を有利に進められる点などを挙げた。また、実際に欧州進出を進めている企業が多数出席していることを踏まえ、自身の欧州駐在経験による実感を交えた各国のマーケット特性、ジェトロの商談会、提供している個別企業支援サービスなどについて説明した。

日EU・EPAについては、参加企業の関心が強い日本からEUへの輸出を中心に、制度概要から実際の活用方法まで、その効果を含めて説明した。実際に企業が日EU・EPAを活用していくことを想定し、特恵関税を利用するための流れや、関税率の調べ方など実務面についても補足した。

また昨今、関心が強く寄せられている事項である、EUにおける産業のデジタル化や英国のEU離脱、EU一般データ保護規則(GDPR)についても要点を絞って触れた。

質疑応答では、限られた時間の中、出席者からは多数の質問が寄せられ、出席企業の欧州ビジネスに関する関心の高さと積極性がうかがえた。

写真 盛況となったセミナー会場(ジェトロ撮影)

(注)セミナー主催:ジェトロ佐賀貿易情報センター、佐賀県商工会議所連合会、佐賀県商工会連合会、佐賀銀行、 佐賀県、佐賀市、佐賀県貿易協会、佐賀県地域産業支援センター。

(芳賀隼人)

(EU、日本)

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