丸紅がモロッコ大手商業銀行とMOU締結

丸紅は5月7日、モロッコ大手商業銀行BMCE Bank of Africa（以下、BMCE）との間で、モロッコおよびその他アフリカ諸国における新規ビジネスの共同開拓を目的とした覚書（MOU）を締結したと発表した。

これに先立って3日には、南アフリカ共和国のヨハネスブルクで開催された、「日・アフリカ官民経済フォーラム」で、世耕弘成経済産業相、南アのロブ・デービス貿易産業相の立ち会いの下、両者のMOU締結署名式が行われた。

丸紅は2017年3月に日本企業として初めてモロッコの金融フリーゾーンであるカサブランカ・ファイナンス・シティ（CFC）のステータスを取得した。同ステータスを取得すると、各種税制面の優遇を受けられる。同社は、カサブランカ出張所を西アフリカ広域対応の戦略拠点と位置付け、CFC企業としてのメリットを享受しながら、新規ビジネス開拓に取り組んでいる。

BMCEは、モロッコの3大商業銀行の1つで、西アフリカ仏語圏および東・中部アフリカなど計18カ国に進出している。2018年4月にはサブサハラアフリカでのビジネス拡大を目指す戦略を発表しており、2018年末までに南アやジンバブエなど南部アフリカ地域5カ国に新たに進出する計画だ。また、BMCEは2018年3月にCFCと協定を結び、CFCステータスを取得している企業に対し、為替や銀行取引、資金管理、オンラインバンキングなどに関する知見やノウハウに関して専門家によるコンサルテーションを提供することで合意した。

（井上尚貴）