自動車業界、慢性的な外貨不足に不満
(エチオピア)
アディスアベバ発
2018年05月31日
エチオピアでは急速な都市化の進展を背景に、国内の自動車登録台数は2014/2015年度(2014年7月8日~2015年7月7日)は57万2,000台、2015/2016年度は71万台、2016/2017年度は83万1,265台と年々増加しており、スペアパーツなど自動車部品に対する需要も高まっている。
2018年11月15~17日にはアディスアベバ市内で国際自動車見本市「AUTO EXPO AFRICA」が開催されるが、国内では外貨不足の長期化によりビジネス関係者の懸念が高まっており、正規ディーラーの団体である自動車・機械輸入組み立て協会(VMIATSA、注)は5月10日、ジェトロに対し、「慢性的な外貨不足により、需要を満たす十分な輸入ができないことに不満を抱えている」とコメントした。
同協会は2014年に設立され、政府に対し税制や貿易制度などの改善を申し入れている。現在、自動車(部品輸入販売、組み立てを含む)9社、建設機械(輸入および販売)2社の計11社が加盟している。独占販売権の付与には年間最低販売台数が課せられることもあるが、輸入できなければ販売もできず、契約維持に不安を抱える事も外貨不足への不満に拍車をかけている。
当地新聞報道によれば、2016年の自動車輸入は1万8,000台、輸入額は8億4,580万ドルだった。なお、同協会は最新の統計情報は集計しておらず、歳入関税庁に問い合わせる必要がある。
(注)VMIATSA加入企業は次のとおり(5月10日現在)。
自動車:Nyala Mortors SC、MOENCO SC
、Tanna Engineering Plc
、AMCE-IVECO
、Paul Ries and Sons
、Ethio-Nepon Tech Co Ltd
、ORBIS T & T Centre SC、Marathon Motor Engineering Plc
、National Motors
建設機械:Ries Engineering SC、Equatorial Business Group Plc
(脇田陽平)
(エチオピア)
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