アンコールワットが旅行情報サイトで2年連続の最高評価
(カンボジア)
プノンペン発
2018年05月31日
カンボジアの世界遺産アンコールワットが、アメリカの旅行情報サイトであるトリップアドバイザーの2018年トラベラーズチョイスアワードにおけるランドマーク部門で最高評価となった。同サイトは1年間に投稿された世界中の旅行者の口コミを集計し、評価点(5 段階)の平均、投稿数などを基にランキング化しており、2018年で 6 回目となる。
世界中で文化・歴史的な背景を持つ759の名所の中で毎年上位25位までを発表しているが、アンコールワットは2017年に続き2年連続の首位り、約1万件の評価のうち8割以上が最高評価である「とても良い」を選んだ。トリップアドバイザーには6億3,000万件以上の口コミ情報が寄せられ、ユーザー数は世界49の国と地域から月間平均4億5,500万人に達しており、同サイトの口コミ情報が多くの旅行予定者の行き先に影響を与えている。また、2015年に中国人ユーザー向けに「マオトゥイン」というサイトを立ち上げ、同国向けのブランド戦略を推進している。
観光セクターの経済への貢献に期待
カンボジアへの外国人訪問者数は着実に増加している。カンボジア観光省によると、同国への2017年の外国人訪問者数は560万人(前年比11.8%増)を超え、観光収入はGDP比で12.3%となる約36億3,800万ドル(前年比13.3%増)を記録した(添付資料の表1参照)。
世界銀行は2018年の実質GDP成長率を6.9%と予測しており、観光セクターの貢献を見込む(2018年3月30日記事参照)。政府は2020年までに中国人訪問者数200万人を含む年間外国人訪問者数700万人の誘致を目標にしている。外国人訪問者の国籍別統計では、2017年は中国人が約121万人で最も多く、同統計で長年1位だったベトナム人訪問者数を追い抜いた。同年の日本人訪問者数は約20万人で、国籍別で7番目となる(添付資料の表2参照)。
宿泊施設の供給も順調に伸びている
カンボジア国内の外国人訪問者受け入れ態勢も進んでいる。国内のホテル数は2013年から500軒を超え、2017年末時点で731軒となり、またゲストハウス数は2015年から2,000軒を超え、同年末時点で2,405軒となった。ホテル稼働率は71.3%(前年68.9%)と、2008年以降10年間、60%以上の水準を維持している。
(安藤彩加)
(カンボジア)
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