2019年のラグビーW杯に向けた、訪日ツアーに関心高まる

(ニュージーランド)

オークランド発

2018年05月29日

ニュージーランドでは日本への関心が高まっており、渡航者数は増加傾向にある。2017年は前年比19.5%増の4万1,860人となった(統計局)。同年の海外渡航者数を国別でみた場合、日本への渡航者数は世界全体で11位と高い順位になっている(注1)。

このような状況を踏まえ、5月17日、訪日観光客の誘致イベント「ジャパン・ロードショー・2018・ニュージーランド」がオークランド市内のホテルで開催された。同イベントには、北海道トマムや長野県飯山市など日本各地から、自治体、旅行会社、ホテル、そしてテーマパーク運営会社など11の企業・団体が参加した(注2)。他方、ニュージーランド側は現地旅行会社を中心に44社80人が参加した。

同イベントを主催した日本政府観光局(JNTO)によれば、2019年9~11月に日本でラグビー・ワールドカップ(W杯)が開催されるため、ニュージーランド人の訪日観光への関心は一層高まっているという(注3)。このため、同イベントで、ニュージーランド代表チームの試合予定地の横浜、大分、東京、豊田、またその近隣地域を含む観光ツアープランを紹介した。

参加した日本企業・団体は、「まだまだ訪日観光客の増加が期待できる新規市場だ。来年のラグビー・ワールドカップに向け、さらに顧客開拓をしていきたい」と期待を示した。JNTOは、今後もニュージーランドにおいて、訪日観光に関するセミナーや商談会を開催する予定だ。

(注1)アジアの中では日本が、中国(12万1,080人)、インド(7万1,900人)、インドネシア(4万9,700人)、タイ(4万8,920人)に次いで5位。なお、ニュージーランドからの2017年の海外渡航者総数は285万9,554人(前年比9.8%増)で、最大の渡航先はオーストラリア(122万1,760人)で全体の42.7%を占めた。

(注2)同イベントには、北海道トマム、長野県飯山市、静岡県、石川県、大阪市、鹿児島県屋久島からの参加者がニュージーランドを訪れた。

(注3)ラグビーはニュージーランドにおいて高い人気を有するスポーツで、前回のラグビー・ワールドカップではニュージーランドが優勝している。

(奥貴史)

(ニュージーランド)

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