福島産などの水産物等輸入規制、WTO判定に対し上訴

(韓国、日本)

ソウル発

2018年04月12日

韓国政府は4月9日(スイス時間)、WTOの紛争処理小委員会(以下、パネル)が2月22日に公開した韓国による日本産水産物等の輸入規制(2013年9月9日記事参照)に関する判定に対し上訴したことを発表した。

パネルは、「日本の原子力発電所事故による韓国政府の日本産食品の輸入規制措置がWTOの衛生および植物衛生協定(SPS)に違反する」と判定した。

これに対し、韓国政府は国民の食生活の安全の重要性などを考えるとパネルの判定には問題があるという立場で、WTO協定上の紛争解決手続に基づき、上級委員会へ上訴した。

韓国政府は、「上級委員会は上訴から約3カ月以内に判定を下す必要があるものの、最近、WTOの上訴件数が増加しているため、実際のスケジュールはこれより遅れる可能性がある」としている。また、政府は上訴の結果が出て紛争解決手続きが終了するまで、現行の輸入禁止措置を維持する方針だ。

〔諸一(ジェ・イル)〕

(韓国、日本)

ビジネス短信 dc34de98adda5755