MEFCCでアンケート、日本アニメ・漫画が根強い人気

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2018年04月19日

サウジアラビアで映画館の解禁などの規制緩和が進むなど、中東地域のコンテンツ市場の拡大が期待されており、これまで限られていた日本のコンテンツ企業の中東地域への展開も、東映アニメーションとサウジ企業とのアニメ共同製作など活発化しつつある。

日本のアニメは中東地域で1980年代からのテレビ放送や、2000年代以降の非公式サイトなどを通じて親しまれ、日本のアニメ・漫画のファンは多いといわれている。その実情を探るため、2018年4月にドバイで開催された「中東フィルム・コミックコンベンション(MEFCC)」において、2017年に続きアニメ・漫画に関するアンケートを実施した。その結果を報告する。なお、MEFCCは地域最大のポップカルチャーファン向けイベントで、毎年数万人が参加している。

回答者構成は男性118人、女性94人で、アラブ首長国連邦(UAE)からが大半を占める(添付資料参照)。購読・視聴方法としては、インターネットとの回答が63%(複数回答可)で、2位の本(紙)13%や3位の電子書籍10%に比べて圧倒的に多く、よく見るサイトとしては米国のクランチロール(Crunchyroll)ほか、本来では、許されない違法サイトの名前が挙げられた。

回答者の96.2%は日本のアニメ・漫画が好きと回答した。また多くの回答者が「全て好き(好きな理由の全項目選択)」「嫌いなところはない(嫌いな理由を無選択)」と答え、何でもいいから日本のアニメ・漫画を見たいという人は多い。

好きなアニメ・漫画ランキングでは2017年同様にワンピースが1位、ナルトが2位だった。上位10作品の入れ替わりは、2017年8位だったワンパンマンが11位に後退し、代わりに「僕のヒーローアカデミア」が10位に入った。

フリーコメント欄には、個別タイトルの続編やアニメ化の希望や中東でのアニメ学校の設立、UAEでのテレビ放送の強化などさまざまな要望があり、2017年に続き、日本のアニメ・漫画人気の高さを感じさせる結果となった。

写真 アンケートに回答する来場者(ジェトロ撮影)

(山本和美、田辺直紀)

(アラブ首長国連邦)

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