3月の新車販売台数は前年同月比6.3%増

(米国)

ニューヨーク発

2018年04月12日

モーターインテリジェンスの発表(4月3日)によると、3月の新車販売台数は、前年同月比6.3%増の165万3,529台となった(表1参照)。良好な経済状況、メーカーが提供する高い割引額に加えて、2018年3月は前年に比べて営業日が1日多かったことなどから、2カ月ぶりのプラスとなった。また、今後複数回の実施が想定されている連邦準備制度理事会(FRB)による利上げを見据え、駆け込み需要が販売増に影響したと指摘する専門家もいる。

表1 2018年3月の新車販売台数の内訳(季節調整前)

年率換算の販売台数は1,748万台となり、前年実績の1,723万台を上回った。また、1~3月の販売台数は、前年同期比1.9%増の411万545台と増加した。

強まる大型車嗜好

部門別にみると、スポーツ多目的車(SUV)が21.6%増、ピックアップトラックが7.9%増となるなど、小型トラック(16.3%増)が全体を押し上げた。一方で、中型車を中心に、乗用車は9.2%減となった。販売台数全体に占める小型トラックの割合は、前年同月に比べて5.7ポイント上昇しており、引き続き、消費者が大型車を嗜好する傾向がみられる。

主要メーカー別にみると、ゼネラルモーターズ(GM)が15.7%増、フィアットクライスラー・オートモービルズ(FCA)が13.6%増と大きく伸びた(表2参照)。

表2 2018年3月のメーカー別新車販売台数統計(季節調整前)

GMはピックアップトラックやクロスオーバーSUV(CUV)、FCAはジープブランドが増加に寄与した。日系メーカーでは、トヨタが3.5%増、ホンダが3.8%増とプラスに寄与した。トヨタはCUV「RAV4」が過去最高となった。ホンダはスポーツ多目的車(SUV)「パイロット」などが増加に寄与した。一方で、日産は人気モデルの中型乗用車「アルティマ」やSUV「パスファインダー」などが不調だったことを受け、3.7%減となった。

(大原典子)

(米国)

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