最低賃金、22%引き上げ月額110万キープへ

(ラオス)

ビエンチャン発

2018年04月24日

ラオス首相府は4月20日、労働者の最低賃金改定の審議に関する指示として閣僚・知事向けに告示(No.560/PMO.SO)を発布した。同告示は4月18日に行われた首相・副首相会議にて最低賃金をこれまでの90万キープから110万キープ(約1万4,300円、1キープ=約0.013円)へと改定すること、また実施は5月1日から開始することで合意したことを受け、労働社会福祉省が中心となり厳格に実施するように指示したものだ。

これまでも5月1日から最低賃金を22%引き上げ110万キープとする予想報道は出ていたものの、4月に入っても公式発表が行われず実施が遅れるとみられていた。今回の告示は政府内の通達で、今後、労働社会福祉省より企業向けの大臣令が発布されるとみられるが、正式にいつから開始されるか注目される。

ラオスでは最低賃金は3年に1度程度のペースで改定され、2009年5月に56万9,000キープ、2012年1月に62万6,000キープ、2015年4月に90万キープと推移してきた。最低賃金は労働組合連盟、ラオス商工会議所、労働社会福祉省による3者協議を経て決定されることから、その調整に時間を要してきた。今回の改定についても労働組合連合は120万キープ、商工会議所は100万キープを提案していたが、最終的に中間の110万キープで決定した。

(山田健一郎)

(ラオス)

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