2017年の対日輸出は大幅減少、輸入は増加

(コートジボワール)

アビジャン発

2018年04月26日

2017年の対日貿易は、輸出が13億1,068万CFAフラン(約2億6,214万円、1CFAフラン=約0.2円)、輸入が1,252億6,176万CFAフランとなり、それぞれ前年比20.2%減、2.4%増となった(添付資料参照)。両国の貿易は1985年以降連続して、日本側の輸出超過で推移している。

輸出の93.7%を占め最大の品目であるカカオペーストは、数量ベースで6.6%増加の618トンとなったものの、国際市況の低迷による価格の下落で金額ベースでは10.3%減少し、12億2,770万CFAフランとなった。これに次ぐ品目だったカカオ豆は皆無となった。

日本で2014年1月以降、残留農薬(2,4-D、除草剤の有効成分)が検出されたコートジボワール産カカオ豆は全量検査の対象となった。コートジボワール当局は対日輸出に限って船積み前検査を厳格化したため、船積みが滞った。2016年11月から「2,4-D」に焦点を当てた船積み前検査に切り替えられたが、2018年に入ってもカカオ豆の対日輸出は実績ゼロの状態が続いている。

日本からの輸入は前年比2.4%増で1,252億6,176万CFAフランだった。主要品目のうちブルドーザーなど機械機器(構成比12.7%、前年比33.3%増)158億9,296万CFAフラン、建設資材のスラグサンド(6.5%、58.7%増)81億5,713万CFAフラン、新品タイヤなどゴム製品(2.7%、5.2%増)34億1,239万CFAフラン、診断用試薬など化学品(2.1%、91.2%増)26億8,759万CFAフランが好調だったのに対し、医療用機器(1.2%、29.6%減)15億5,923万CFAフラン、合成繊維(0.9%、29.7%減)11億8,542万CFAフラン、電気機器(0.7%、43.9%)8億7,040万CFAフランは大幅な減少に転じた。主力の車両・部品(59.7%、0.7%減)748億2,420万CFAフランは微減となった。このうち47.6%を占める乗用車は輸入価格の下落で金額ベースでは1.1%減少し595億8,663万CFAフラン、8.6%を占める貨物自動車は12.7%増加し107億2,996万CFAフランとなった。セメント用クリンカー(7.3%、0.6%減)91億2,560万CFAフランは、ほぼ横ばいで推移している。

(渡辺久美子)

(コートジボワール)

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