日本総領事館、ケンブリッジ・イノベーション・センターに日本企業支援拠点設立

(米国、日本)

海外調査部

2018年04月17日

在ボストン日本総領事館は4月14日、ボストン周辺地域有数の起業支援機関ケンブリッジ・イノベーション・センター(CIC)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(マサチューセッツ州ケンブリッジ市)内にサテライト・オフィスの設置を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同オフィスは、日本企業のボストン周辺地域のイノベーション・エコシステム(注)への関心に応えたもので、現地スタートアップコミュニティーにかかる情報収集や人脈形成を行うほか、日本企業などへの情報提供、日本企業と現地スタートアップの連携を後押しするイベントなどを開催する予定(パスポートや査証発行などの領事業務は行わない)。

マサチューセッツ工科大学(MIT)やハーバード大学医学部を擁するボストン周辺地域は、特にライフサイエンス分野で米国有数のイノベーション・ハブとなっており、多くのスタートアップも誕生している。また昨今、ボストン周辺の研究機関やスタートアップとの連携を模索する日本企業が目立っている。日本総領事館が2017年10月に、CICに試験的窓口を1カ月間設置したところ、米国や日本から約70人もの日本企業関係者が同オフィスを訪問し、常設を望む声も多く寄せられたという。

同総領事館の櫻田城領事はCICにオフィスを常設することについて「起業家コミュニティーに入り込むことでこれまで得られなかった密度の濃い情報が得られる。日本企業の方々にも、ボストン周辺はもちろん、米国国内の他地域や日本からの出張の機会にぜひ気軽に立ち寄っていただきたい」と話す。5月8日にはオープニングイベントも開催予定だ。

写真 日本総領事館サテライト・オフィスが入居するCIC。イノベーションの中心地ケンダル・スクエアに立地する(ジェトロ撮影)

(注)大学や研究機関、企業などの間で資金や人材、研究成果、経験などが循環し、イノベーションや起業を促す環境。

(藤井麻理)

(米国、日本)

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