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メキシコに続きチリ、トルコとのFTA近代化にも期待-EUの実施状況報告書のポイントー

(EU、チリ、メキシコ、トルコ)

欧州ロシアCIS課

2018年03月30日

欧州委員会は2017年11月9日、これまでにEUが締結した自由貿易協定(FTA)の履行状況をまとめた国別報告書を発表しているが、本稿では、日本のFTA・経済連携協定(EPA)パートナーでもあるチリ、メキシコ、トルコとEUのFTAの直近の状況を紹介する。

近代化交渉の進捗が注目のEU・メキシコ協定

欧州委は2017年11月9日、これまでにEUが締結したFTAの履行やFTAパートナーとの貿易投資関係の推移に関し、2016年1~12月の状況をまとめた国別報告書外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。ここでは、特に日本のFTA・EPAパートナーでもあるチリ、メキシコ、トルコ(日本とは交渉中)とEUのFTAのアップデートなどの見通しの概要を紹介する。なお再交渉などの最新の状況は欧州委のFTA交渉状況リストPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で参照できる。

2000年7月に発効したEU・メキシコ経済連携・政治対話・協力協定(グローバル協定)では、FTA部分で物品貿易およびサービス貿易の一部が規定されている。EUおよびメキシコは2016年5月に同協定の近代化を目指す交渉を立ち上げ、2018年2月12日から16日にかけてメキシコで第4回交渉が行われたところだ(次回交渉日程は未定)。

欧州委は現行のFTAにおいて近代化を要する分野として、特に衛生植物検疫措置(SPS)、物品・サービス貿易、政府調達を挙げ、さらにSPSに起因する多くの障害により、EUからメキシコへの農産品および食品の輸出が妨げられている現状を指摘している。

トルコとチリともFTAアップデートの動き

2005年3月に発効したEU・チリ連合協定は、物品、サービス、政府調達・投資自由化などを含む(FTA部分は2003年2月1日に暫定適用)。これまで大きな改正はなかったが、報告書によれば、2017年1月のEU・チリ間協議において、FTAの近代化すべき交渉分野の特定作業が完了した。EU側で交渉指令が採択され次第、FTA近代化のための交渉が開始される見通しだ。

欧州委はEU事業者が問題視している課題として、農産品・食品の自由化、原産地規則、関税および税関手続き規定のアップデートの必要性などを指摘している。

EU・トルコ関税同盟(1996年7月1日に最終段階が発効)では、EUとトルコの間の全ての工業製品および一部の加工農産品の自由な移動が保証されている。

欧州委は2016年12月21日、EU・トルコ間の特恵貿易関係の適用範囲の拡張(農産品の自由化、サービス、政府調達など)および関税同盟の近代化に関する交渉指令案を発表した。同交渉指令案は2018年3月現在、EU理事会の採択を待っている状況で、採択され次第、欧州委に交渉権限(マンデート)が付与され、トルコとの間で関税同盟の近代化を目指す交渉が開始される。

報告書では、トルコがさまざまな貿易障壁と市場参入障壁を導入しており、これらの多くが関税同盟規則に違反している点を指摘している。

(根津奈緒美)

(EU、チリ、メキシコ、トルコ)

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