実行額は8.5%増の109億9,392万ドルに(湖北省)-2017年の対中直接投資動向(8)-

(中国)

武漢発

2018年03月29日

2017年の湖北省の対内直接投資額(実行ベース)は、中部4省(湖北省、湖南省、河南省、江西省)の中で最も少ない109億9,392万ドルだった。ただし、伸び率は同4省の中で3番目に高く、前年比8.5%増だった。日本からの投資(実行ベース)は、前年比6.2%増の6億5,460万ドルとなり、国・地域別で香港に次ぐ2位だった。

湖北省の5都市で2桁以上の伸び

2017年の湖北省の対内直接投資額(実行ベース)は、前年比8.5%増の109億9,392万ドルで、契約額は2.6倍の86億726万ドル、契約件数は15.7%増の272件だった(添付資料の表1参照)。実行ベースで都市別にみると、武漢市(16.4%増)、襄陽市(11.1%増)、十堰市(10.2%増)、荊門市(11.4%増)、仙桃市(10.2倍)が2桁以上の伸びとなった(添付資料の表2参照)。

2017年の湖北省における対内直接投資の状況と特徴について、以下に都市別、産業別、業種別、国・地域別から概観する。

「武漢都市圏」(武漢市と周辺8都市)への対内直接投資が湖北省全体の80.7%を占めた(添付資料の表2参照)。

産業別(実行ベース)にみると、第一次産業の投資金額は前年比2.1倍の1億9,250万ドルだった(添付資料の表3参照)。第二次産業、第三次産業の投資金額は、それぞれ0.2%増の59億7,248万ドル、18.5%増の48億2,894万ドルだった。

業種別(実行ベース)では、情報伝達・コンピュータサービス・ソフト開発業が54.9倍の1億989万ドル、水利・環境・公共施設サービス業が19.5倍の1億4,562万ドルと伸び率が高かった(添付資料の表4参照)。構成比が最大の製造業は前年比0.9%増の55億2,325万ドルで、構成比が2番目に大きい不動産業は43.7%増の23億5,767万ドルとなった。

国・地域別の直接投資額(実行ベース)では、香港が前年比45%増の59億1,021万ドルで全体の半分以上を占めた(添付資料の表5参照)。日本は6.2%増の6億5,490万ドルで、香港に次いで2位となった。

製造業・サービス業ともに日系企業の投資は拡大

湖北省では2017年下半期、日系企業の製造業やサービス業の展開が加速した。

ルノー・日産アライアンスと中国の東風汽車集団(東風汽車)は2017年8月、湖北省十堰市に電気自動車(EV)の共同開発を行う合弁会社を設立することで合意した。新会社の名称はeGT New Energy Automotiveで、相互接続機能を搭載した新しいEVを設計する。出資比率は、東風が50%、ルノーおよび日産がそれぞれ25%ずつで、2019年から生産を開始する予定だ。

また、好調が続くホンダと東風汽車の合弁会社である東風ホンダは、2017年7月までに武漢にある第1工場、第2工場あわせて2,200人を増員した。交替勤務方式を導入し、週末も稼働させることで増産に対応する。また、第3工場が2019年に稼働後、人員を移動させ、EVやPHVも生産する予定だ。

その他、化学メーカーのJCUは2017年9月、湖北省仙桃市に工場と技術サポート機能を持つ子会社を設立すると発表した。投資額は1億8,000万元(約30億6,000万円、1元=約17円)で、工場の設立は中国で初めてだ。主に自動車・電子向けの表面処理薬品を生産し、2018年3月に着工、2019年10月から生産を開始する予定だ。

サービス業では、日系小売り大手のイオンが2017年12月に湖北省武漢市内で3店舗目となるイオンモール武漢金橋店を開業した。初日の来場客数は13万人に達した。また、ローソンは地場小売企業の中百控股集団公司の子会社とエリアライセンス契約を締結した。ローソンは2016年5月に日系コンビニエンスストアとして初めて武漢市に進出し、2018年3月時点で同市内に198店舗を出店した。

(片小田廣大、李成一)

(中国)

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