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日本のRORO船に害虫、国外退去相次ぐ-自動車輸出への影響に懸念-

(ニュージーランド、日本)

オークランド発

2018年02月22日

ニュージーランドは、日本にとって有力な自動車輸出先市場だ。しかし2018年2月、同国に入港した日本のRORO船(自動車運搬船)から大量のクサギカメムシが発見され、ニュージーランド政府から国外退去を命ぜられる事例が相次いでいる。ジェトロによる現地の船舶関係者へのヒアリングを基に、現状と今後の対応について報告する。

害虫駆除の緊急対応が必要に

現地報道によると、2月初旬にオークランド港に入港した日本のRORO船から、クサギカメムシが大量に発見された(注)。そのためニュージーランド政府は、同RORO船が日本から運搬した自動車の積み降ろしを許可せず、そのまま国外退去を命じた。

現在、関連船会社とニュージーランド第一次産業省(MPI)との間で、今後の対応を協議している。ジェトロが当地の船舶関係者にヒアリングしたところ、その後も日本から来たRORO船からクサギカメムシが発見され、積み荷を降ろせず国外退去を強いられている案件が多発していることが分かった。

ニュージーランドに入港する船舶は、入港に際してMPIが求める検疫への対応が必要だ。前述のとおり、同国から国外退去を命ぜられた船舶は、取り急ぎオーストラリアなど近隣国・地域において、発見されたクサギカメムシの駆除を行うなどの緊急対応を検討している。

かねてMPIは、外来種によるニュージーランド国内の農作物への影響を懸念していた。そのため、クサギカメムシの付着が懸念される自動車や機械などについては、米国やイタリアなど他国からの輸入に際しても、害虫対策について強く注意喚起してきた。

ニュージーランドは、2016年に約30万台の自動車を輸入し、そのうち約半分が中古車だった。日本と同じく右ハンドル車が走行する国であるため、日本にとっても有力な自動車輸出市場だ。

今後はオーストラリアの近隣港での再検疫も検討

このように大量のクサギカメムシが発見された理由は明らかになっていない。しかし、今回のニュージーランド政府による対応を受け、日本からの自動車輸出にも影響が出始めている。一部の日本の船舶会社は、今後のオークランド向けRORO船について、航路中に寄港するオーストラリアのブリスベンにおいて厳密な再検疫をするなど、スムーズなニュージーランド入国に向けて対策を検討している。

(注)クサギカメムシの英名はBrown Marmorated Stink Bugs(BMSBs)。カメムシは発見と駆除が困難なほか、成長が速く、長い距離を移動できる。これらの理由から、ニュージーランドではこの害虫による主要穀物への被害が懸念されている。

(奥貴史、マックス・カリスターベイカー)

(ニュージーランド、日本)

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