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企業間のeコマースと融資で農業に変革促す-成長期を迎えたインドネシアのスタートアップ企業(2)-

(インドネシア)

ジャカルタ発、途上国ビジネス開発課

2017年10月11日

インドネシアのスタートアップ企業は、この5年で急成長を遂げてきた。eコマースの拡大は著しく、トコペディア(Tokopedia)をはじめさまざまなスタートアップがひしめき合っている。中でも「BtoB」と「農業」をキーに新規市場を開拓し、注目を集めているのがタニハブ(TaniHub)だ。同社最高経営責任者(CEO)のイバン氏と共同創業者(Co-Founder)のパミトラ氏に話を聞いた(9月13日)。連載の後編。


BtoBと農業をキーに、他eコマースと差別化

タニハブ(TaniHub)は2015年創業と設立間もないが、インドネシアのeコマース業界で注目を集めているスタートアップ企業だ。自社倉庫を持ち、スーパーマーケットやレストランと農家を直接つなげるBtoBのeコマースに特化した「TaniHub」と、農家向け金融の「TaniFund」の2つの事業から成り立つ。農家が仲介業者を介さずに、マーケットに直接アクセスできる機会の提供と融資を行う。これにより、顧客のスーパーやレストランにとって頭の痛い問題だった高額な商品コストと価格の不透明さを解消できる。

写真 取扱商品を保管している自社倉庫(ジェトロ撮影)

同社CEOのイバン氏は「事業領域は、競合が少ないブルーオーシャンマーケット。潜在的競争相手はeコマース同業者だが、インドネシアのeコマースはほとんどがBtoCを対象としており、BtoBに特化した当社とは競合しない。農家と直接コネクションを持っていることもアドバンテージだ」と語る。また、共同創業者のパミトラ氏は「インドネシアの農業生産効率は低く、地方の農家が金融機関から融資を受けることができずに、貧困から抜け出せない悪循環が長年続いていることが課題」と、起業に至った経緯を述べた。同社によると、ジャカルタ市内の9割以上のスーパーマーケットと取引しているという。仲介業者を排して、質の良い農作物を安く早く提供することで、農家とスーパー双方に喜ばれており、インドネシア農業の在り方に変化をもたらしているとした。

スタートアップ企業ブームには政府の後押しも

パミトラ氏によると、インドネシアのスタートアップ企業は外国から影響を受け、約5年前からブームとなり、エコシステムをスタートアップ企業自身が作り上げてきたという。政府は当初、テック系スタートアップについて理解が十分でなかったが、eコマースで成功を収めたトコペディアや、ライドシェアでウーバー(Uber)、グラブ(Grab)と肩を並べるゴジェック(GOJEK)が登場して以来、本格的に資金面や機会の提供などで後押しするようになったこともあり、現在はスタートアップ企業による成長機会が広がったという。

9月12日にジャカルタで開催された「NAVIGATE JAKARTA」についてパミトラ氏は、日本企業や日本の投資ファンドとの出会いの機会を提供してもらい非常に良かったと述べた。資金面で課題のある地場スタートアップは日本の投資家からの大きな期待を感じたという。また、資金面だけでなく、生産効率や品質の向上に向けた先進技術・知識のほか、物流面でも日本企業をはじめとした外国企業との協業の可能性に期待していると話す。

 写真 取扱商品のマンゴーを手にするパミトラ氏(ジェトロ撮影)

(亀田周、廣田純子)

(インドネシア)

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