サウジ、UAEなどがカタールとの国交を断絶-日本企業のビジネスにも影響-

(サウジアラビア、アラブ首長国連邦、バーレーン、エジプト、カタール)

ドバイ発

2017年06月06日

サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンおよびエジプトは6月5日、カタールとの国交断絶を発表した。現時点で想定される、日本企業のビジネスへの影響について報告する。

UAEの航空会社はカタール便を停止

6月5日にサウジ、UAE、バーレーンおよびエジプトは、カタールとの国交断絶を発表した。UAE国営通信は、カタールがムスリム同胞団などのテロ集団を支援し、資金提供を行っていることをその理由に挙げている。また、UAEは48時間以内のカタール外交団の国外退去、14日間以内のカタール人国外退去、カタールとの国境封鎖(空路・陸路・海路)を発表した。

これを受けカタール外務省は同日、ウェブサイトおよび現地報道において、今回の決定は事実無根の主張に基づいているとして、遺憾の意を表明している。

断交に伴い、ドバイを本拠地とするエミレーツ航空およびフライドバイ、アブダビを本拠地とするエティハド航空、シャルジャを本拠地とするエア・アラビアは、6月5日ないし6日のフライトを最後にカタール便を停止すると発表した。なお6月5日現在、カタール航空はUAE行きフライトの運航予定について発表していない。

長期化すると各種プロジェクトへの影響も懸念

ジェトロが在UAEの日系企業にヒアリングを行ったところ、本決定についての主な懸念事項として、以下の2点が挙げられた。

まず、断交を発表した4ヵ国からカタールへ製品の輸出入を行っている場合は、代替ルートを検討する必要に迫られる。一部の在UAE日本企業では、既に普段利用している輸送会社から、カタール行きの輸送は停止する旨の通知を受けている。そのため、当該日本企業ではカタールに供給する製品について、オマーンやクウェートなど国交を断絶していない湾岸協力会議(GCC)諸国や地域からの輸送方法を検討している。

また、UAEからカタールへは空路で通常1時間程度で、頻繁に出張を行っている在UAE日本企業も多いが、前述のとおり航空便の運航停止が発表されているため、現地への訪問は延期ないしは他の地域を経由せざるを得なくなっている。また逆に、カタール企業との面談をUAEなどの断交決定国にて行う場合、意思決定権を有しているカタール国籍の者が参加できなくなることが想定される。

今後、断交が長期化した場合、UAEやサウジなどからの対カタール貿易の減少や、サッカーのワールドカップ(2022年)などカタールで予定されているプロジェクトへの影響が懸念されることから、引き続き注視が必要だ。

(水野光)

(サウジアラビア、アラブ首長国連邦、バーレーン、エジプト、カタール)

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