1. サイトトップ
  2. ビジネス短信
  3. 日本企業のジョイントベンチャー投資に期待-ナミビア・ビジネスセミナーを東京で開催-

日本企業のジョイントベンチャー投資に期待-ナミビア・ビジネスセミナーを東京で開催-

(ナミビア、日本)

中東アフリカ課

2016年07月13日

 ジェトロは6月16日、ナミビアのイマニュエル・ガチゼコ産業化・貿易・中小企業開発相らが来日したのを機に、都内で「ナミビア・日本ビジネスセミナー」を駐日ナミビア大使館と共催した。会場には両国政府や企業関係者など約80人が集まり、登壇者の話に熱心に耳を傾けた。

<製造業や農業分野で優位に立つことが目標>

 ジェトロの平野克己理事は開会あいさつでナミビアの概況を次のように紹介した。南部アフリカに位置する人口およそ220万の、ダイヤモンドやウランなどの鉱物資源と水産資源が豊かな国で、観光ではナミブ砂漠が有名だ。進出日系企業は8社(外務省統計)にすぎないが、20153月に就任したガインゴブ大統領の下でガバナンスに力を入れ、良好な治安が魅力。民間調査会社による報告では近年「鉱物資源で魅力ある投資先」としてアフリカ1位に選ばれた。

 

 基調講演でガチゼコ産業化・貿易・中小企業開発相は、南部アフリカ開発共同体(SADC)域内での連携を進めるべく、輸送インフラに多くの投資が向けられているとし、国際物流ハブ構築マスタープランなど日本によるさまざまな分野での経済協力に謝辞を述べた。また、ナミビアは製造業や農業・農産品加工の分野で優位に立つことが目標で、日本企業によるジョイントベンチャーなどの投資に期待を寄せた。

 

 ナミビア投資センター(NIC)のウィルバード・ナシャンディ次長は、同国の投資先としての魅力やNICの取り組みを紹介するとともに、投資分野は多岐にわたるが、例えば政府としては輸出につながる皮なめし・皮革製品のほか、水産物養殖の拡大、観光用や会議が開催できるホテルの増築を目指しており、関心のある企業は積極的にコンタクトしてほしいとアピールした。続いてナミビア商工会議所(NCCI)のチャリティ・ムウィヤ・顧客サービスマネジャーはNCCIの取り組みについて、世界金融危機下においても多くの投資を集め、2009年にはロシアから300人の大ミッションを受け入れたことが紹介された。

 

<日本企業の漁業の取り組みを紹介>

 日本企業の具体的な活動事例として、1970年代から漁業を続けるカネダイ(本社:宮城県気仙沼市)の佐藤俊輔常務取締役が、ナミビアで漁獲したマルズワイガニを現地法人を通じて中国工場で加工し、日本に輸出する取り組みについて話した。現地では、外資系の工場は衛生管理体制も整い先進的な印象を受けたこと、人件費は比較的安価であること、冷凍物流体制もおおむね整備されていたことなどを紹介し、現地での雇用創出や高付加価値化への対応、現地スタッフの教育が課題としながらも、信頼できるパートナーや現地機関との良好な関係構築が必須と述べた。

 

<電力や鉄道分野でも日本に期待>

 そのほか、電力、輸送インフラ(鉄道・道路)、金融分野の現状や、国際機関からの支援について、それぞれ紹介があった。

 

 電力関係では、国営電力公社ナムパワーのシムソン・ハウロフ取締役から、クドゥガス開発(13,000億立方フィート規模)、送電マスタープラン、既存の発電所改修などの案件のほか、再生可能エネルギー(風力や太陽光)案件が複数進行中と説明があった。今後56年間の新規発電所や送電案件への投資は40億ドル程度が必要と見込まれ、うち15億ドルはナムパワーが出資、残り25億ドルは独立系発電事業者(IPP)の出資やローンで調達予定とし、日本の資金面での協力に期待が寄せられた。

 

 輸送インフラ関係では、半官半民の鉄道会社トランスナミブのヒッピー・チビクア最高経営責任者(CEO)が、国内の輸送は9割以上を道路に頼っているとし、鉄道輸送の割合を7割(道路3割)まで引き上げることを目指す中、日本には鉄道分野の専門家による運営能力向上への支援、日本で訓練を受けるための奨学金支援、技術移転などへの期待が示された。またコンラッド・ルトンビ道路庁長官からは、道路は中長期マスタープランの中で、効率的な道路整備計画・管理、効果的な料金徴収システム管理、利害関係者が協議するプラットフォームの提供を目指しており、日本には開発調査のほか、主要回廊の安全面の監督や中小企業による道路工事・管理の契約履行への期待が述べられた。

 

 金融関係では、アフリカ開発銀行の横山正アジア代表事務所長から、ナミビア政府が自国のビジネス環境改善と競争力強化に努めており、2011年以降、国際債券市場へのアクセスを実現し、債券ポートフォリオの多様化に成功したこと、南部アフリカ関税同盟(SACU)加盟国として関税収入の恩恵を受け、ナミビアへの配分率は平均36%(20122014年)、名目GDP12.1%(2014年)に上る歳入を得ているなどの紹介があった。

 

 ナミビア開発銀行のマーティン・インクンビCEOは閉会あいさつで、今後の日本とナミビア関係の強化への期待を述べるとともに、日本企業に対して、11月にナミビアの首都ウィントフークで開催予定の投資コンファレンスへの参加を呼び掛けた。

写真 基調講演をするガチゼコ氏(左)と会場の様子(右)(ジェトロ撮影)

(堀田萌乃)

(ナミビア、日本)

ビジネス短信 8dcfb858ef9c5d84

ご質問・お問い合わせ

記事に関するお問い合わせ

ジェトロ海外調査企画課
Tel:03-3582-3518
E-mail:j-tanshin@jetro.go.jp

ジェトロ・メンバーズに関するお問い合わせ

ジェトロ・メンバーズ

ジェトロメンバー・サービスデスク(会員サービス班)

  • Tel:03-3582-5176 (平日9時~12時/13時~17時)
  • E-mail:jmember@jetro.go.jp