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医療機器の規制は限定的、低い参入障壁-中南米における基準・認証制度の動向-

(チリ)

サンティアゴ発

2016年02月01日

 チリで輸入・販売時に適合性評価による認証取得が義務付けられているのは、一部の医療機器、電気製品、燃料用製品などに限定されている。管理当局への登録やラベルの貼付が義務付けられている品目としては、医薬品、化粧品、食品などがある。外国で発行された証明書の承認や手続きの一部がオンラインで行えるなど、プロセスも簡素化されている。チリにおける基準・認証制度の動向を3回に分けて報告する。

<国立規格院が基準を定め、国際機関とも連携>

 チリでは国立規格院(INN)が国内の品質規格(NCH)を定め、適合性評価を行う機関の認定や規格の普及活動などを行っている。国際機関との連携に関しては、1947年に国際標準化機構(ISO)のメンバーとなり、パンアメリカン技術規則委員会(COPANT)、南米南部共同市場(メルコスール)の標準化団体(AMN)、APEC標準会議(PASC)にも参加している。また、太平洋同盟加盟国間では、化粧品のラベル表示や医療機器の登録制度について調和が図られている。認証評価関連では、2010年から品質マネジメントシステム(ISO9001)および環境マネジメントシステム(ISO14001)の国際相互承認協定(MLA)のメンバーとなり、2013年には国際認定フォーラム(IAF)の正規加盟国になっている。

 

 チリで輸入・販売時に、品質基準の適合性評価による認証取得や、管理当局への登録が義務付けられているものの例としては、人体に影響を与えるもの(医療機器、医薬品、化粧品、食品、危険化学物質)や、動植物に影響を与えるもの(農薬、肥料、中古品)、製品の品質や安全性に関するもの(電気製品、燃料用製品)などが挙げられる。以下、これらの概要を紹介する。

 

<医療機器の規制対象はゴム製品や注射器・針のみ>

 医療機器、医薬品、化粧品の輸入・販売に関しては、衛生法典および表1の省令に基づき、チリ公衆保健院(ISP)が管理を行っている。

 医療機器は、危険度に応じIIV4段階の分類で規制・管理が行われることになっているが、現在規制の対象とされているのは表25品目のみだ。

 これらを輸入・販売するには、管理当局が発行する倉庫許可証、税関宛証明書(CDA:税関からの貨物取り出しを許可する)、使用・販売許可証の取得、品質測定認定研究センター(CESMEC)発行の適合性評価証明書の取得、管理当局への登録(登録番号取得)、ラベル表示(製品名、用途、製造・販売者名および住所、有効期限、滅菌方法、ロット番号、貯蔵条件、内容量ほか)などが必要とされている。

 

 なお現在、チリで医療機器の適合性評価を行う認定を受けているのは、品質測定認定研究センター(CESMEC)のみだ。また、管理当局に登録する際には、適合性評価の証明書、製造国の衛生当局発行の輸出証明書(チリで合法なもの)、製造者作成のディストリビューター認定書、品質マネジメントシステムの証明書(ISO13485ISO9001など)、滅菌証明書(注射器、注射針のみ)を提出しなければならない。

 

 血液を販売する前に実施されるHTLV12B型・C型肝炎、梅毒、感染症のシャーガス病などの検査用キットに関しては、販売前にIPSで適合性評価を受け、証明書の発給を受けなければならない(税関庁通達4F53号、1995年)。

 

 それ以外の医療機器に対する規制はないが、任意で製造・輸入・販売を行う企業および取り扱いの医療機器を登録することができる。既に登録されているかどうかの確認や、CDAおよび使用・販売許可の申請手続きは、以下のリンクから行える。

 

○登録確認:Consulta Productos Registrados

○申請手続き:https://gicona.ispch.cl/giconaweb/

 

<医薬品と化粧品輸入・販売は登録手続きから>

 医薬品および化粧品の輸入・販売を行うには、まず衛生当局において登録されているかどうかを確認する。登録されていない場合は、ISPにて登録を行い、登録番号を取得しなければならない。医薬品および化粧品の登録は5年間有効で、登録後にCDAと使用・販売許可を取得できる。

 

 他社が既に医薬品を登録している場合は、輸入許可証の申請を行う。その際、登録証明書および輸入先国の衛生当局が発行する医薬品証明書または衛生許可証が必要とされている(保健省令394条)。輸入許可証の取得後に、CDAおよび使用・販売許可を取得できる。

 

 新薬(保健省令353agの定義に該当するもの)を登録する場合は、臨床試験の概要、外部専門家作成の臨床レポート、臨床研究レポートなどを提出しなければならないが、米食品医薬品局(FDA)または欧州医薬品庁(EMA)で既に登録されている場合は、その際の提出書類や承認を受けたモノグラフなどを提出する。

 

 化粧品(個人用衛生用品、化粧品、ヘアカラー、日焼け用ローション、日焼け止め、脱毛用品、スキンケアなど)の登録手続きは、ウェブサイト上で行うことができる。登録の際には、定性的および定量的組成、仕様書、容器に関する情報、安全性に関する証明書などが必要とされている(保健省令2392526条)。

 

 また、化粧品に利用可能な成分は、ECのガイドラインおよび米国のパーソナルケア製品協議会(PCPC)のデータベースが参考にされており、GICONAシステムで閲覧できる。

 

 低リスク製品、衛生用品、芳香物質を含む製品(せっけん、シャンプー・リンス、歯磨き粉、洗口液、脱臭剤、制汗剤、シェービング用品、香水など)の場合は、製造業者または輸入業者の登録および製品の申告(簡易登録)を行う。手続きはウェブサイト上で行える。登録後に、使用・販売許可を申請できる。

 

(小竹めぐみ)

(チリ)

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