日本製などの鉄基非晶質合金薄帯にAD調査を開始
(中国)
北京事務所
2015年11月20日
中国商務部は11月18日、日本と米国を原産地とする鉄基非晶質合金薄帯(もしくはFe基非晶質合金薄帯)に対して、アンチダンピング(AD)調査を行うと発表した(商務部公告2015年第61号)。AD調査は即日開始された。
<変圧器や抵抗器の鉄心に使用>
調査の対象となったのは、日本と米国を原産地とする鉄基非晶質合金薄帯(もしくはFe基非晶質合金薄帯)で、変圧器や抵抗器などに使用する鉄心に用いられている〔HSコード:72029999、72249090、72269199、英文名称:Iron based amorphous alloy ribbon(strip)もしくはFe-based amorphous alloy ribbon(strip)〕。
商務部は中国AD条例の規定に基づいて、ダンピングマージンや国内産業が受けている被害状況などについて即日、調査を開始した。ダンピングの調査対象となる輸入期間は2014年7月1日~2015年6月30日、産業損害の調査対象期間は2012年1月1日~2015年6月30日となっている。調査は2016年11月18日までに終了する予定(特別な事情があれば、2017年5月18日まで延長可能)。
今回の調査は、安泰科技を代表とする国内の鉄基非晶質合金薄帯業界からの申請によるもので、商務部は2015年9月25日付で申請を受理していた。申請書は、日本と米国を原産地とする非晶質合金薄帯が通常の輸出価格よりも低い価格で中国に輸出されていると主張している。
公告の内容は商務部のウェブサイトで閲覧できる。
(真家陽一)
(中国)
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