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WP取得条件にタイ人4人雇用を求めないことを明示-雇用局の労働許可書についての覚書(2)-

(タイ)

バンコク事務所

2015年09月30日

 連載の後編。タイで就労するためにはノン・イミグラントBビザ(Non-Immigrant B VISA)を取得して入国するだけでは不十分で、タイ入国後に労働許可書(WP)を取得する必要があるが、今回はトートー11という正規のWPについて解説する。

<企業活動を阻害していたタイ人雇用条件>

 タイにおいて就労する場合、緊急業務届で認められた場合を除いて、就労を始める前に雇用局に「トートー1」の書式による申請を行い、「トートー11」という冊子状のWPを受け取らなければならない。外国人はこの冊子を保有・更新することで、就労が可能になる。

 

 しかし、雇用局にトートー1を提出する際、本来はB VISAの延長申請時の条件とされており、WP取得のための条件とはされていない「外国人1人に対してタイ人4人雇用」の証拠(社会保障の納付書)の提出を、係官から求められていた。

 

 しかし、例えば新設会社が日本人駐在員を置くには、業務を開始(就労)する前にタイ人4人を雇用して社会保障を納付していなければならない。3ヵ月分の社会保障の納付書を要求されるケースもあり、日系企業の活動阻害要因となっていた。日本大使館およびジェトロはこの問題点について、雇用局に確認を行ったところ、覚書による回答を得られた。

 

<タイ人雇用証明求められず実効性ある内容>

 覚書の該当部分を仮訳すると、次のようになる。

 

 「政治・宗教・経済・社会の安定、タイ人の生計手段確保の機会、国の発展に欠かせない外国人の労働の必要性、多額の外貨の国内での投資または使用、大量のタイ人の雇用、労働許可を取得した外国人からの伝授によるタイ人の技能向上などの外国人に当該の職位での労働を許可することによる利益を勘案して、外国人1人の雇用に対するタイ人4人の雇用比率の規定を原則として適用することなく、必要性および妥当性に応じて労働許可証の発給を審査する」

 

 重要なのは最後の一文に、雇用局が「外国人1対タイ人4の比率は原則として適用せず、必要性および妥当性に応じて審査する」と、記載されていることだ。WP取得条件としてタイ人雇用義務が課されないと解釈できる。実際、ジェトロのビジネス・サポート・センターに入居して20159月に会社設立を行った企業は、WP申請時に4人雇用の証明を求められなかった。従って、実効性のある内容となっていることがうかがえる。

 

 なお、原文は雇用局のウェブサイトで閲覧できる。

 

(長谷場純一郎)

 

 

 

(タイ)

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