チリとのFTA、見直しの可能性検討で合意

(中国、チリ)

北京事務所

2015年06月01日

 中国商務部とチリ外務省は5月25日、チリの首都サンティアゴ市で、中国チリ自由貿易協定(FTA)の見直しに関する了解覚書に調印し、FTA見直しの可能性を検討することで合意した。8月までにグレードアップに向けた共同研究をスタートするとしている。

<中国はチリにとり最大の貿易相手国>
 中国チリFTAは2005年11月に調印され、2006年10月に発効した。物品貿易、協力などの内容に加え、両国はその後、サービス貿易、投資についても補充協定を発効させている。中国チリFTAは中国と中南米諸国との初めてのFTAで、商務部は、中国にとって自由化水準の最も高いFTAの1つでもある、としている。2015年1月1日までに、協定に基づく段階的な関税撤廃や関税率の引き下げは完了している。

 中国チリFTAが発効して以降、両国の経済貿易関係は急速な発展を遂げた。中国の税関統計によると、2014年の中国とチリの貿易額は約341億5,200万ドルに達し、FTA発効前(2005年)の4.8倍になった。中国はチリにとって最大の貿易相手国(輸出1位、輸入2位)で、チリも中国にとって中南米諸国で3番目の貿易相手国となった。

 また、中国対外直接投資統計公報によると、2013年の中国のチリ向け直接投資(ストックベース)は1億7,904万ドルで、2005年(371万ドル)比で48.3倍に達している。

(趙薇)

(中国、チリ)

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