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新投資奨励政策での中古機械の使用制限を緩和

(タイ)

バンコク事務所

2015年04月24日

 タイ投資委員会(BOI)は4月2日に委員会(議長:プラユット首相)を開催し、2015年1月から実施している新投資奨励政策における中古機械の使用制限を緩和した。近く出される首相名の布告により施行され、1月以降にBOIに申請のあった投資奨励案件にさかのぼって適用される。

<新投資奨励政策で使用制限が厳格化>
 BOIは2015年1月以降の投資申請に対して新投資奨励政策を適用している。この新政策について日本の投資家から最も多く懸念が寄せられていたのが、従来より厳しくなった中古機械の使用制限だ。中古機械について旧政策(2014年12月末までの申請に適用)では「製造日から輸入日までの期間が10年以内の中古機械は、第三者の検査機関の証明があれば輸入税減免の恩典を受けることが可能。10年を経過した中古機械であっても、関税および付加価値税を支払えば奨励事業に用いることが可能」とされていた。

 一方、新政策では「製造日から輸入日までの期間が5年以内の中古機械(プレス機械のみ10年以内)で、検査機関の証明があれば法人税免除のための投資額に含めることができる。しかし、輸入税免除の恩典は付与されない」と変更され、5年を経過した中古機械は関税や付加価値税を支払ったとしても、奨励事業に使用できないとされた。こうした中古機械の使用制限の厳格化は、多くの企業が競争力維持のため5年を超える中古機械を使用していることや、日本などから生産ラインを移転する際に規定を超える中古機械が少なからず混在することなどから、企業などはタイへの投資に悪影響が出かねないと懸念していた。

<1月以降の申請分にさかのぼって適用>
 この中古機械の件をはじめとする新政策の課題については、プリディヤトーン副首相の指示で、BOIはバンコク日本人商工会議所(JCC)と議論し、緩和策を探ることとしていた。今回のBOIの委員会ではJCCとの議論を踏まえ、奨励事業での中古機械の使用について、次のとおり一般の新規・拡張投資の場合と海外からの生産移転の場合に分けて緩和策が承認された。

 なお、この緩和策はプラユット首相が署名した布告により施行されるが、BOIは新政策が適用された1月以降に申請された全てにさかのぼって適用するとしている。

(1)一般の新規・拡張投資
 新規投資や拡張投資に対して、新政策ではプレス機械にしか認められていなかった5年超、10年以下の中古機械の使用が認められた。ただし、プレス機械を除いて法人税減免の上限額となる投資額にこれらの中古機械への投資額を加えることはできない(表1参照)。

<生産設備移転の場合は10年超の中古機械の使用可能に>
(2)海外の生産拠点から生産設備を移転する場合
 海外の関連会社から一部または全ての生産設備を移転する場合は、5年超、10年以下の中古機械について使用が認められたことに加え、法人税減免の上限額となる投資額にこれらの中古機械への投資額の半額を加えることができることになった(表2参照)。また、10年を超える中古機械についてもBOI奨励プロジェクトでの使用が認められた。なお、関連会社の定義は現時点では未定となっている。

(若松寛、長谷場純一郎)

(タイ)

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