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深セン市、3月1日から最低賃金を12%超引き上げ

(中国)

広州事務所

2015年02月23日

深セン市人力資源・社会保障局は2月6日、全日制就業労働者(正社員)と非全日制就業労働者(パート)の最低賃金を3月1日から引き上げると発表した。正社員については現在の月額1,808元(約3万4,352円、1元=約19円)から2,030元(約3万8,570円)に引き上げとなる。春節(旧正月)時に一時帰郷する出稼ぎ労働者のつなぎ留めと産業高度化策の推進が目的とされる。同市に続き、広東省内の他の都市でも近く改定が行われる見通しだ。

<年平均約13%上昇、6年間でほぼ倍増>
同局によると、3月1日から正社員の最低賃金を現行の月額1,808元から12.3%引き上げ2,030元へ、パートについては時給16.5元から12.1%引き上げ18.5元へ改定する(表参照)。

深セン市の最低賃金は2010年以降、毎年改定されている。正社員、パートとも年平均約13%のペースで上昇しており、この6年間でほぼ倍増した。

深セン市における近年の最低賃金の改定状況

1月30日付の地元紙「深セン特区報」によると、この時期の最低賃金の改定は、春節休暇に一時帰郷する出稼ぎ労働者の再就業を促し、経済の安定的発展を図るほか、企業が通年の予算や経営活動を計画する上で参考にしやすいためとされる。

深セン市従業員賃金支払い条例には、最低賃金は毎年1回調整されるが、これには残業手当や、高温や危険な環境での作業などに対する手当などは含まれないとある。また、最低賃金の引き上げに伴い、残業手当や社会保険料などの算出時の基数も上昇するため、企業の人件費負担は引き上げ分以上に増えることとなる。

「深セン特区報」紙は今回の改定について、「最低賃金の引き上げは、低所得者層の生活を保障するとともに、社会に公平と安定をもたらす」と論評している。

<近く東莞市などでも引き上げか>
深セン市内の日系精密機器関連メーカーの関係者はジェトロに対し、「当社では検品工程が多く、どうしても人手に頼るほかない。機械化による人件費の削減が難しく、今回の引き上げの影響は大きい」と話している。

同市に隣接する東莞市の正社員の最低賃金は月額1,310元なので、3月1日以降は深セン市と700元以上の差が生じる。東莞市の日系メーカーの幹部は「深セン市の改定を受け、春節休暇後、従業員が再び当社へ戻るか不安だ」とし、「既に賃金を引き上げた当地の香港・台湾系企業に倣い、当社も3月に賃金を引き上げる予定だ」と述べた。

東莞市人力資源・社会保障局の関係者は、2014年8月に開催した市内日系企業との意見交換会の中で、同市の最低賃金は2年に1度引き上げており、次回は2015年に改定予定だと語っていた(2014年8月28日記事参照)。深セン市を除く、東莞市、広州市など広東省各都市では2013年2月に最低賃金を引き上げており、近く改定が行われるとみられる。

(粕谷修司)

(中国)

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