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2月から電気自動車の輸入関税率が無税に−関税同盟、2015年末までの時限措置−

(カザフスタン、ロシア、ベラルーシ)

モスクワ事務所

2014年01月31日

ユーラシア経済委員会評議会は2013年12月23日、2014年2月1日から2015年12月31日までの期間、電気自動車(EV)の関税同盟域内への輸入関税率を0%とすることを決定した。EVの販売価格低下が見込まれるほか、EVの普及に向けて充電スタンドの整備構想も打ち出されるなど、ロシアのEV市場拡大に対する期待の声が聞かれる。

<EV市場拡大に期待>
EV(HSコード:8703901091)の輸入関税率は、現行19%のところ、2014年2月1日から2015年12月31日まで無税となる(2013年12月23日付ユーラシア経済委員会評議会決定第98号)。同決定は2014年1月5日に発効しており、ロシア、ベラルーシ、カザフスタンで構成される関税同盟域内へのEV輸入の際に適用される。

ユーラシア経済委員会理事(通商担当)のアンドレイ・スレプニョフ氏は、今回の決定の内容について、「0%の関税率が適用されるのは、運転席を含め定員9人以下の電気駆動の乗用車で、ハイブリッド車には適用されない」とした。また同氏は、今回の決定はEVの需要拡大とインフラ整備の発展の刺激になるとし、「2014年下半期には、ユーラシア経済委員会評議会で関税同盟域内におけるEV生産について議論する予定になっている。現時点では同様の提案はないが、特に環境の観点からはメリットがある」と関税同盟域内での将来的なEV生産の可能性について示唆した(イタルタス通信2013年12月23日)。

また、ロシア連邦商工会議所で自動車分野のイノベーション戦略委員会の委員長を務めるアンドレイ・パンコフ氏は「今回の措置は、ロシアの自動車市場に大きな変化をもたらす。輸入関税が0%になることで、EVの価格が通常の乗用車価格に近くなると同時に、ロシアでのEV市場の形成プロセスを加速させる」とコメントしている。同商工会議所の専門家は、2020年までにロシアのEV販売台数は年間20万台以上に達すると予測している(イタルタス通信2013年12月23日)。

<充電スタンドを増設へ>
現在、ロシア市場でEVの販売を行っているのは、三菱自動車のみ。同社は2011年から「i−MiEV(アイ・ミーブ)」の販売を開始、ロシアにおける2013年の累計販売台数は211台となり、販売台数は欧州3位で欧州全体の11%を占めた。同社は今回の措置導入を受けて、2014年2月1日からアイ・ミーブの販売価格を現行の179万9,000ルーブル(約539万7,000円、1ルーブル=約3.0円)から、99万9,000ルーブルに値下げすることを発表している。

また、ロシア連邦商工会議所のパンコフ氏は「EVの普及には、販売価格の観点のほか、EVの充電スタンドなどのインフラ整備が重要となる。現在、国内には約200ヵ所、このうちモスクワには50ヵ所程度の充電スタンドがある。今回の措置のように、政府のEV普及支援策などにより、2017年までには充電スタンドが約2,000ヵ所に増え、うち約400ヵ所は急速充電スタンドになる見込みだ」と今後のインフラ整備の可能性に言及した(「ロシア新聞」1月23日)。

(宮川嵩浩)

(ロシア・ベラルーシ・カザフスタン)

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