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ケンピンスキー、北朝鮮の柳京ホテル経営に参入へ−欧州企業のアジアビジネス戦略(建設・サービス)−

(北朝鮮、スイス、中東、エジプト)

ジュネーブ事務所

2012年11月20日

国際的な高級ホテルチェーン、ケンピンスキー・ホテルズ(本社:スイス・ジュネーブおよびドイツ・ミュンヘン)の最高経営責任者(CEO)レト・ビットバー氏は11月1日、同社の中国子会社が、北朝鮮平壌市に建設中の高層ホテル、柳京(リュンギョン)ホテルの経営管理業務を受託すべく交渉中だと明らかにした。

<建設中断を経て外装工事がほぼ完了>
複数紙の報道によると、ビットバーCEOは11月1日、ソウルで行った「北朝鮮の観光・レジャー投資に関する講演」の席上、ケンピンスキー・ホテルズ(以下、ケンピンスキー)が北朝鮮の平壌市普通江区域に建設中の柳京ホテルの経営管理業務を受託する方向で交渉中だと明らかにした。

柳京ホテルは1987年に着工した。105階建て、高さ330メートルの高層ホテル建設を目指していたが、資金、電力不足など複数の事情により建設が中断されたままになっていた。巨大な外観にもかかわらず、内装は手付かずで、約20年間も建設が中断されていた。

2008年にエジプトの通信大手オラスコム・グループが非公式に、中断していた建設契約を勝ち取って建設を再開したとされ、現在は外装工事と、ロビーや宴会場などの内部工事が完了したところだという。オラスコム・グループは、北朝鮮で携帯電話回線事業を展開する。

<中国子会社を通じ複数の相手と交渉中>
ケンピンスキーのマリア・クーン副社長(広報担当)によると、現在、同社の中国子会社KEYインターナショナルが、柳京ホテルの経営管理業務を受託するため柳京ホテルの株式を有する複数の相手と交渉中とのこと。KEYインターナショナルは、中国のベイジング・ツーリズム・グループ(BTG)とケンピンスキーが合弁で設立した法人で、KEYインターナショナルとBTGが共同で経営に参加するよう交渉しているという。

ビットバーCEOは、スイスのフランス語圏の高級紙「ル・タン」(2012年11月3日)に対し、「なんとしてもこのホテルの経営管理委託契約を勝ち取らなければならない。もし北朝鮮市場がオープンになれば、同ホテルの経営により大規模な利益を上げるに違いない。これまでにも、中国やロシアに同様のアプローチを行い成功しており、高級ホテルのパイオニア的存在となってきた」と述べ、同社がこれまで、新興国市場に早い段階でアプローチして成功してきたことを強調するとともに、北朝鮮市場の開放に期待を示した。

ケンピンスキーは1897年創業の国際的ホテルグループ。豪華なホテルに焦点を当てた経営方針により、積極的にグローバル展開を進めており、32ヵ国で74の5つ星ホテルを経営している。全世界で2万人以上を雇用し、年平均宿泊客数は400万人以上。2004年以降、タイ王室財産局が過半数の株式を保有している。

(洞ノ上佳代)

(スイス・北朝鮮・エジプト)

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