新型インフル、妊婦と子どもにも予防接種実施−ロンバルディア州で−
ミラノ発
2009年11月02日
ミラノを州都とするロンバルディア州では、既に優先的に新型インフルエンザ用ワクチン接種が行われている医療業務従事者などに続いて、11月2日から妊婦と子どもに予防接種が開始される。
<ベネト州なども優先接種開始へ>
今回、ワクチンの接種が行われるのは、妊娠4〜9ヵ月目の女性、心臓や肺に慢性的な疾患を持つ6ヵ月以上18歳未満の乳児と子ども。
ロンバルディア州(人口974万人:2008年時点)は、合計30万人に実施する予定だ。対象者には地域の保健衛生局(ASL)から直接通知され、病院、総合診療所またはASLで受診できる。これにより、発症率を6割程度抑えることができる見込み。
実施体制の準備状況には州により遅れもみられるが、11月2日からの週にはベネト州(州都ベネチア)などいくつかの地域でも、優先接種が開始される予定だ。
労働・保健・社会政策省は9月、国民の40%に当たる2,400万人分のワクチンを準備し、10月中旬から11月にかけて各州や特別自治県で、優先接種を実施する計画を発表していた。
10月中旬には、医療・保健従事者、警察・消防・軍隊などへの接種が順次開始されていた。
また、10月30日には、2010年2月にカナダ・バンクーバーで開催予定の冬季五輪・パラリンピックの参加選手350人に対して、予防接種を実施することが発表された。イタリア・オリンピック委員会側の要望によるものだが、現時点ではプロサッカーリーグなどほかのスポーツ界は実施を決めておらず、今後の状況をみて判断するとみられる。
<死者は10月28日までに11人>
9月初めに最初の死亡事例が出てから、新型インフルエンザによる国内の死亡者数は10月28日時点で11人となった。ただし、そのうち10人は感染以前から別の疾患を持っており、新型インフルエンザは副次的な要因とされている。年齢は50〜70代が中心。このうち6件は10月下旬の2日間のうちに相次いで発生しており、冬を前にして油断できない状況だ。また、学校での児童の感染が急増しているが、ミラノ日本人学校での感染事例は、現在のところ報告されていない。
ファツィオ副保健相は会見で、国内での新型インフルエンザの感染率は、10万人に対して380人の割合で、スペインと並び欧州でも高水準にあると説明した。一方で、新型の感染による死亡率は、08年の季節性インフルエンザの実績と比較しても10分の1程度である点を強調して、不安の払しょくに努めた。
また同省は、従来のウェブサイトによる情報提供に加えて、10月20日から新たにインフルエンザ予防キャンペーンサイト「FermailVirus.it(ストップ・ザ・ウイルス)」(イタリア語)を開設した。
正しい情報の普及と大量感染の防止体制強化を目的に、クイズ形式で新型インフルエンザの特徴が理解できるページや、熱やせきの症状の有無などをチェックして感染可能性を自己診断できるコンテンツなどが用意されている。
(中川明久)
(イタリア)
ビジネス短信 4aee407520788





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