深セン市、2020年までに自由貿易港を建設

(中国)

広州発

2018年07月05日

深セン市政府は6月20日、「深セン港の発展加速に関する若干の意見」(以下、意見)を発表した。「深セン港を環境にやさしく、スマート化されたグローバルハブ港とし、香港港とともに国際海運センターを造り上げる」ため、3年前後でインフラを整備し、2020年までに自由貿易港を整備する。

香港港との一体化を目指す

意見では香港港との連携強化について、中国(広東)自由貿易試験区蛇口エリアをプラットフォームとし、深セン市と香港の高速通関モデルを築き、「深セン・香港自由貿易通」試験地を展開し、蛇口エリアと香港の直通の物流ルートを形成する。

また、香港港との物流サービスの一体化を図る。港湾関連政策・基準を連携させ、貨物・サービス貿易、海運サービス、対外投資などで緊密に連携する。

香港との連携に加え、広東・香港・マカオグレートベイエリア計画に基づき広東省内の他都市とも連携を強化する(2018年3月12日記事参照)。中山市、東莞市との輸送の申請、検査、通行許可を一度に行えるようにし、グレートベイエリア内の通関の一体化を進める。

通関時間を3分の1に短縮

意見では、スマート港口(港の出入り口)モデルプロジェクトの実施、中国(深セン)国際貿易単一窓口の建設推進などで、通関時間を3分の1に短縮とすることを目標とする。また、越境ECによる生鮮品輸入について全国初の税関・検査検疫機関の共同業務を推進する。輸出入に当たっての検査・検疫費用の徴収を取りやめ、企業の輸出入コストの引き下げを図るなどとしている。

(河野円洋)

(中国)

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