農林水産物・食品マーケティング基礎情報(カザフスタン)

最終更新年月:2026年7月

人口・経済発展状況等

カザフスタンの人口、GDP、為替レート、在留邦人数等の基本情報については、外務省基礎データ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます を参照してください。

日本の直接投資額 71億円:財務省「対外・対内直接投資フロー2025年」
進出日系企業数 33社:外務省「海外進出日系企業拠点数調査」(2025年10月1日現在)
訪日外客数 16,422人:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客統計」 2025年訪日外客数
日本食レストラン数 掲載なし:農林水産省「海外日本食レストラン国・地域別概数」(2025年11月28日)

日本からの農林水産物輸出状況

輸出額順位 -
輸出総額 7億7,139.5万円
農産物 7億6,133万円(98.9%)
林産物 90.7万円(0.1%)
水産物 915.8万円(1%)
輸出額の多い品目 その他清涼飲料等4.5億円、嗜好食品2.6億円、穀物・穀類調整品1,631万円、調味料1,405万円、アルコール飲料1,395万円

(出所)農林水産省「2025年農林水産物輸出入統計」

市場特性等

味覚・嗜好上の特徴
  • 食事は油脂分が多く、肉が主食(牛・羊中心)。肉(主に羊肉)と平打ち麺を組み合わせたベシュバルマク (写真1) が国民食と言われる。甘味を好む傾向がある。伝統的に魚を食べる習慣はほとんどないが、近年は都市部の一部で魚介類への関心が高まっており、King Fisher, Sashimi Clubなどでは鮮魚を提供している。
  • 紅茶とコーヒーはほぼ同程度の人気だが、近年はコーヒーを好む消費者が増加している。紅茶に砂糖を入れて飲む習慣が一般的である。
  • 購買力の向上や健康志向の高まりを背景に、オーガニック・ヘルシー商品への関心が高まっている。抹茶はダイエットやウェルネス関連商品として認知されつつある。ノンカフェイン飲料の需要は限定的。しらたきをダイエット食品として販売する事例もみられる。
  • 高級青果の需要もみられる。(贈答用途によるとみられる)。その他、中国産の日本風餅菓子など販売。餅でアイスクリームを包んだ大福風の菓子が人気を集めている。

写真1 ベシュバルマク

制度的制約
  • ユーラシア経済連合(EAEU)加盟国であり、食品輸入に当たっての書類・申請手続きは、カザフスタン国内の制度だけでなく、EAEUの基準や規制にも従う必要がある。
  • 輸出入に関する手続きはカザフスタン政府が公開しているサイト「Kazakhstan Trade Portal」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで確認可能。
  • 中国を経由して輸送する場合は、中国側の食品の輸入規制の影響を受ける可能性がある。
  • イスラム教が信仰の多数を占めるが、豚由来成分を含む商品も、成分表示や説明を行うことを前提として流通している。
商流・物流・商習慣
  • 市場参入はディストリビューターを通じた形態が一般的で、経由が基本。直接取引は少ない。
  • 企業での意思決定はトップダウン型であり、決裁者不在では商談が進みにくい。初回提案(プレゼン)が極めて重要。実利を重視する傾向があり、短期的なメリットが見えにくい提案は受け入れられにくい。
  • 日本→中国(海)→カザフ(陸)が主要物流ルート。コンテナ輸送は1~2カ月を要するため、保存期間の長い製品が好まれる傾向にある。
  • 日本→カザフスタンを結ぶ航空直行便はなく、航空貨物は韓国など第三国を経由して輸送される。カザフスタンの航空会社が日本との直行便開設を計画しているものの、延期中。
Eコマースの概要
  • 多くの企業が自社ECまたはプラットフォーム型ECを活用。洗剤や日用品などの非食品分野ではEC比率が高い一方、生鮮食品(肉類・野菜など)は実店舗での購入が中心である。
  • EC市場は急速に拡大。2023年から2025年は1.5倍に成長。配送時間も短期化が競われており利便性の向上が進んでいる。
  • ECは店舗で購入した商品の再購入手段として利用されることが多い。
外食・小売等の状況
  • HoReCa(ホテル、レストラン、カフェ)市場は成長を続けている。
  • 高級スーパーでは欧州輸入品が中心、日本製品の取り扱いは限定的である。富裕層向けではプレミアム・オーガニック志向が強い。日本食品については高価格でも販売実績がみられる(餅・菓子など)。
  • 試食や実演販売(マグロの解体ショー、刺身の試食など)は購買促進に効果的とされる。新商品導入には試食・イベント等のプロモーション推奨。
日本食普及状況等
  • 日本に対する国全体のイメージは良好。日本食ではすしの認知が最も高く、次いでラーメンが知られている。現地レストラン検索サイトRestoran.kzでは、最大の経済都市アルマトイにおいて日本食レストランが46店舗掲載されており、多くはないものの、人気・需要は高い。アルマトイ市のレストラン「SUMOSAN」が日本食の先駆け的存在。OKADZAKIがすしチェーンとして広く展開。RAW, Dragonflyなど高級店も出現。
  • 日本菓子・スナック・インスタント麺は需要あり。東南アジアで生産された日本企業ブランドのインスタント麺が正規輸入され、店頭に並ぶ店舗もみられる。
  • 日本製品は「高品質」「本物志向」で評価。抹茶は健康・ウェルネス商品として位置付けられている。アルマトイの高級スーパーでは日本の焼き肉のたれ、こんにゃくゼリー、清涼菓子、ラムネ飲料、日本酒を販売している。
お問い合わせ先
ジェトロ農林水産食品部 市場開拓課
Tel:03-3582-5186
E-mail:afa-research@jetro.go.jp