知的財産ニュース 韓国知識財産処、政策業務のAI転換(AX)に向け AIエージェントを自ら開発し、適材適所で活用!
2026年7月22日
出所: 韓国知識財産処
- 業務に必要なAIエージェント3種を処内で開発、働き方を一変させる!
- 現場の知見とAIを融合させ、知的財産AI転換(IP-AX)を本格的に推進 -
韓国知識財産処(キム・ヨンソン処長)は、人工知能(AI)を活用して従来の政策業務を革新できるAIエージェント*を独自に開発し、運用中であると発表した。
* AIエージェント:ユーザーの要求に応じて様々な作業を自動的に実行・支援するAIシステム
5月に発足した知的財産AI転換推進団(以下、「IP-AX推進団」)は、効率的な業務遂行に必要な3種類のAIエージェントを対話型(VIBE)コーディングで開発し、適材適所に活用することで、働き方を段階的に変革している。
IP-AX推進団はまず、(1)韓国知識財産処内部で使用する政策会議用知識ウィキ(LLM Wiki*)(2)海外の知的財産機関によるAI関連の報道資料を自動収集・分類・分析するAIリポジトリ(3)立法予告・発議法案に関する実態調査、担当部署の選定および法案検討を支援するAIエージェントなどを、別途予算を割くことなく試験的に構築した。
* 「Vibe Coding」という用語を初めて使用したアンドレイ・カルパシー(元Tesla AI統括、現Anthropic)が4月に公開した斬新な発想であり、AIがWiki文書を自動生成・連結して質問に回答する
<政策会議知識ウィキ(LLM Wiki)>
「政策会議知識ウィキ(LLM Wiki)」は、内部の大規模言語モデル(LLM)を利用して、これまで蓄積された政策会議の文書をウィキ文書として自動再生成し、相互にリンクさせることで、ユーザー(政策担当者)は自然言語による質問*だけで、内部の知識に基づいた最適な回答を得ることができる。これにより、政策ごとの推進履歴を体系的かつ容易に把握できるほか、新規政策の発掘においてAIの支援を受けるなど、政策業務のあり方もAIによる大変革に歩調を合わせることができると期待される。* (例)「若者の雇用創出に関連する知的財産政策または事業を整理してほしい」、「各国別の政策実施計画(年度別)報告書を作成し、今後の協業の方向性を提案してほしい」
<海外知的財産機関のプレスリリースアーカイブ:IP-AX News Archive>
従来は、海外の知的財産機関の公式ホームページを一つひとつ訪問し、特定のテーマ(例:知的財産分野におけるAI政策)に関連するプレスリリースを手作業で調査しなければならなかった。現在では、自律型エージェント型AIが毎日、世界中の知的財産機関が配信したプレスリリースをリアルタイムで検索し、サブテーマ別*に分類した後、簡単な韓国語要約とともに原文のURLを提供している。さらに、関連部署では、AIアーカイブ(内部用ウェブサイト)に蓄積されたプレスリリースを基に、AIが生成した国際知的財産(IP)動向レポートも受け取れるようになった。
*(例)AI発明の特許適格性、機関別のAI審査システムの現状、AI政策、資料など
<立法予告・発議法案の実態調査および法案検討の支援:IP-AX Law Monitor>
知的財産に関連する各省庁の立法予告や国会発議法案の現状についてもリアルタイムで実態調査を行い、これに対する担当部署の選定および法案検討を支援するAIエージェントを活用するなど、多角的な革新サービスを自ら企画・実行している。
こうしたAI転換の試みは、実際の政策現場においてAIの活用可能性と限界を検証し、最適な活用シナリオを見出すための実験でもある。政策担当者がAIの適用範囲を正しく把握してこそ、国民が即座に実感できる公的AIサービスを設計できるためだ。このため、下半期にはAI発表会や共同研修を開催し、処内のAI研究グループを支援するなど、実務課題解決型のAI転換(AX)組織文化を醸成していく計画だ。
韓国知識財産処のチョン・ヨンウ次長は、「AI大転換の時代においても、政策のユーザー中心のサービスを提供することを最優先としなければならず、そのためには政策担当者のAI専門性強化を基に、考え方の枠組みを根本的に変える変化が必要だ」とし、「今後もAIを効果的に活用できるサービスを発掘・高度化し、知識財産分野におけるAI大転換を推進していく」と述べた。
ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム
ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:横山、徐(ソ)、權(クォン)(いずれも日本語可)
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